Team SPIRITS HomePage
人生とは年輪と人は言う
そしてその年輪はパートナーと共に築くものであると僕たちは思う
Team SPIRITSは人、モノ、コトを大事にする人の集まりだと歳月が語っている

□◆□◆ブラッディー講座 特別編□◆□◆

F-1Grand Prix2010 Pre View

1、レギュレーション
2009年 に比較すると小規模の変更にとどまった今年のレギュレーション。それでも給油禁止を中心とした変更点はレースに大きな影響を与えることは間違いない。
さらに台数の増加や予選プログラムの変更などもチームの戦略を大きく左右するに違いない。
では、早速大きな変更点を列挙してみよう。

<テクニカルレギュレーション>
@給油禁止
ピット作業での火災などを誘発したレース中の給油が禁止される。これによって各車の給油口がなくなる。
決勝レースを走りきるための燃料をスタート時に積載することになり、およそ170リッターくらいの燃料タンクが必要となるため、マシン後部のサイドポンツーンは必然的に大きくなるはずだ。
これに伴い、予選Q3での積載量は自由となり、Q2同様のフルタイムアタックが実施されることになる。

AKERSシステム
2009年に鳴り物入りで搭載されたKERSだが、結局重さに対するアドバンテージが得られないと言うことでフェラーリとマクラーレン以外は途中で搭載をやめるなどの撤退が相次いだ。
2010年は搭載は許されているものの、自主規制としてFOTAが全面合意しているため、搭載車両は出走しない。

Bフロントタイヤ幅縮小
2009年からスリックタイヤに変更された結果、グループドタイヤ時の幅のままではリアタイヤに比較してフロントタイヤが勝ってしまう傾向にあった。2010年はそのバランスを改善するためにフロントタイヤの幅を狭くすることでバランスが改善される。
しかし2010年は給油禁止によりレース序盤と終盤の重量バランスが大きく変わるため、マシンのバランスは繊細になるはずだ。

Cエンジン
エンジンは2009年から採用されているシーズン8基使用が継続される。但し、1回のレースで使用できるエンジンは2基とする。3基目を使用する場合はスターティンググリッドを10グリット降格する。

Dマシン重量
最低重量が620kgに引き上げられる。背の高いドライバーへの配慮とのこと。

<スポーティングレギュレーション>
@テスト禁止
空力テストは8日から6日にさらに減らされる。
また、過去2シーズンF1に搭乗していなかった(または新人)代役ドライバーのテストが14日間許されることになった。これは昨年のアルグエルスワリやグロージャン、バドエルがテスト不足をレースウィークに露呈してしまったことへの反省と思われる。但し、テストするサーキットはGPサーキット以外を使用しなければならない。

Aポイント制度変更
出走台数が26台となる関係で上位10名までポイントを獲得できることとなった。
1位から順に25-20-15-10-8-6-5-3-2-1となる。ちなみに過去3年間をこのポイントで計算しなおしてみてもチャンピオンは変わらない。

B予選フォーマット変更
26台出走と言うことでQ1、Q2でのノックアウト台数が変わる。
Q1では8台脱落、Q2で8台脱落、Q3では10台でトップ10を争う形になる。時間はQ1が20分、Q2が15分、Q3が10分で変更はない。従ってQ1では26台が時間切れギリギリに一気に走行することとなり、渋滞によるまさかのノックアウトが見られるかもしれない。

レギュレーション変更 があったが、やはり鍵は予選の台数増加と決勝での燃料給油禁止だろう。給油禁止による重量の変化は、昨年から採用されている可変フロントウイングをうまく使うことが鍵になるに違いない。
各チームはこの変更に対してホイールベースと車体長の変更で対応しようとしているようだ。下のマクラーレンの新旧比較で一目瞭然だが、平均250mm程度の車体長とホイールベースの変更が行われている。これによる回答性の悪化をどこまでフロントのダウンフォースで補えるかが鍵になるだろう


ドライバーラインナップは 久しぶりに大幅刷新された。一番のニュースは【皇帝】ミハエル・シューマッハの復帰だろう。過去7回のチャンピオン経験者は、果たして年齢を超えた走りをすることが出来るのか?
チャンピオンを獲得したバトンがマクラーレンに移籍したのも大きなニュースだし、新人も4名いる。ライコネンのWRC転向は残念だが、次世代を担うアロンソ、ロズベルグ、ヒュルケンベルグ、ハミルトンといった若手の走りは大いに期待できる。
リーマンショック以来の世界不況でトヨタとBMWが撤退してしまったが、新興3チームのエントリーなど明るい話題も多い。
特にロータスやザウバーの名前が復活したり、ダラーラがカンポスのマシンを製作したり、F1プライベーターの源コスワースの復活などは昔のF1ファンにも嬉しい。
とにかくチームとドライバーラインナップは今世紀一番の変化の年。では「ブラッディー」なりに解説してみよう

2、マシン

@マクラーレンMP4-25・メルセデス
No.1ジェンソン・バトン、No.2ルイス・ハミルトン

昨年 はQ3進出もおぼつかない序盤戦であったが、後半戦ではモノコックの設計しなおしなどの大変更を受けて見事復活してきたマクラーレン。MP4-24は基本的な設計構想に問題があったと思われ、MP4-25では完全に一から設計しなおした斬新なマシンを導入してきた。
特徴的なのはノーズ部分とサイドポンツーン後部。ノーズは昨年のレッドブルが採用した「カスプ(くちばし)」形状のハイノーズで、リアのディフューザーへの気流配慮が伺える。フロントウイングのステーも後退角のついた最近のトレンドに従っている。
サイドポンツーンはもっと特徴的で、極端に下方へ絞り込んでいて排気口はサイドポンツーン後部ではなくエンジンカウル側方に移動されている。この形状はマクラーレンオリジナルのユニークな形状。シャークフィンが最初から装備されているのもマクラーレンとしては初めて。
画像ではわかりにくいが、モノコックは昨年極端に持ち上げたハイノーズモノコックだったのだが、今年はそれほど持ち上げていない。これはフロントサスペンション付け根の高さが昨年は高すぎたと言うことになるのだろうか?
ただ・・・早そうなのだがカッコ悪い!特に間延びしたモノコックからリアサスペンションまでの距離の間に絞り込んだサイドポンツーンがあるので、リアタイヤが取ってつけたような感じに見えてしまうのだ。エンジンカウルも美しくない形状。
バレンシアテストでは2日目にハミルトンが3番手タイムをマークしている。燃料搭載量がわからないので参考タイムと考えるべきだが、昨年のような体たらくはないだろう。感触は上々なようだ。
McLaren MP4-25 Mercedes
ドライバーは昨年のワールドチャンピオン、ジェンソン・バトンが移籍し、一昨年のチャンピオンルイス・ハミルトンとコンビを組む。
死角はなさそうな二人だが、 チーム内でNo.1ドライバー争いの確執が起こらなければよいが・・・・。特にバトンは正念場だろう。昨年のチャンピオン獲得が「シーズン後半失速」して獲得しているだけに、マシンが同じだった場合にハミルトンとどうしても比較されてしまう。周囲を認めさせるためには、チームメイトを打ち破ることが最重要課題だ。

AメルセデスMGP-W01
No.3ミハエル・シューマッハ、No.4ニコ・ロズベルグ

ホンダからマシンを引き継いで戦ったブラウンGPの快走は、昨年のF1界の台風の目であったことは間違いない!その結果ドライバー、コンストラクター双方のチャンピオンを獲得し、プライベートチームとして1995年のベネトン・ルノー以来の快挙を成し遂げた。
資金面で苦しかったブラウンはシーズン後にメルセデスと契約。ここにメルセデスがワークスチームとして復活することになったのはストーブリーグの一大ニュースであった。
そして信じられないことにメルセデスはドライバーとして【皇帝】ミハエル・シューマッハを召喚!7回のワールドチャンピオンを持つこの男に新生メルセデスを託すこととなった。
ある意味、このチームは読めない!昨年の快走はレギュレーション変化点の流れを読んだホンダとロス・ブラウンの先見の明に尽きるので、進化型のマシンと言っても他チームへのアドバンテージは既にない。従って昨年と同じ快走を見るのは難しいと言わざるを得ない。
逆にプラスの要素はメルセデスの潤沢な資金力で開発が継続できることだろう。昨年後半の失速は資金力が継続できずにアップデートが進まなかったことが理由。モノコックは第8戦まで開幕戦のものを使用したというから驚きだった。
また、ミハエル・シューマッハの豊富な経験はマシンセットアップには大きくプラスに作用するだろう。彼はなんと言っても【あの】1990年代のボロボロフェラーリをあそこまで持っていった開発能力を持っているのだから・・・。
さらにミハエルと組むのがロス・ブラウンという稀代の天才であることもプラス要素だろう。

さて、肝心のマシンだが バレンシアで発表されたW01は昨年のレッドブルを思わせるVモノコックを持ち、フロントサスアッパーアームをハイマウントにした近代的なマシンだった。ブラウン時代の低いノーズは鳴りを潜め、最新のトレンドであるハイノーズを採用している。但し、ノーズ先端部は他チームに比較しても低く、このあたりはロス・ブラウンのかたくななフロント空力コンセプトが受け継がれている。サイドポンツーンの空気取り入れ口も最新トレンドに沿ってハイマウントされ、タンク増量の影響も最小限になっているように見受けられる。リアセクション回りはシンプル。奇をてらっていないところはブラウン以来の伝統。
ビックリしたのはフロントロアアームをシングルキールに接続しているところ。キール復活はサスアーム付け根を低くしたいと言う医師の現われと思われるが、このところゼロキール全盛だっただけに逆に新鮮。
但し バレンシアテストでのタイムはあまり見るべきものがなく、初日に3,4番手のタイム、その後もフェラーリ、マクラーレンの後塵を拝していた、滑り出しは 必ずしも好調ではなく、ミハエルも「まだまだ」とコメントしている。ミハエルがニコを押さえたところはさすがと言うべきか?
MercedesGP MGP-W01
ドライバーは 先述のとおりミハエル・シューマッハとニコ・ロズベルグ。大ベテランと新鋭のコンビ。ミハエルからニコが様々な経験を盗むことが出来たら、早い段階でニコはミハエルを超えることが出来るだろう。
ミハエルがセットアップしたマシンで一躍速いドライバーに成長した若手は多い。最近ではマッサ、かつてはアーバイン、サロなどがミハエルの恩恵を受けている。
ミハエルに唯一の不安があるとすれば年齢から来る衰えだろう。既に彼は41歳。ピークは間違いなく過ぎている。チームのため、ニコのために彼が脇役にまわってくれるようなことが出来れば、最強のドライバーラインナップになる。
いずれにしても楽しみな二人のドライバーであり、最も注目すべき二人と言うことが出来る。

BレッドブルRB6・ルノー
No.5セバスチャン・ベッテル、No.6マーク・ウエーバー

昨年 一気に花開いたレッドブル。やはりエイドリアンニューウェイの設計するマシンは必ず速くなると実証された。今年のマシンがこぞって「レッドブル風に」マシンを仕上げてきていることから見ても、そのマシンデザインは時代のトレンドセッターと言える。
ドライバーのベッテルももはやあの若さにして円熟味を増し、安定して上位を快走するようになった。
2010年マシンは2月10日のヘレステストで発表された。
もちろん2009年型のコンセプト の延長線にある造形で、プルロッドのリアサスペンションなどの特徴はそのまま。ハイノーズ&カスプ形状、リアウイングに伸びたシャークフィンなど、RB5をより熟成させ てきた。
リアヘビーとなる重量バランスはサイドポンツーン後部のドロップダウン形状をより攻める形で対処している。
但し、RB5がセンセーショナルだっただけに「普通」に見えてしまうのも事実。昨年のポテンシャルを持ってすれば大崩れはしないはず。
心配なのは昨年最も壊れたルノーエンジンだけかもしれない。
Red-Bull RB6 RENAULT

ドライバーはもちろん昨年の快走を支えた二人が残留。
ベッテルの速さは折り紙つきながら、昨年は些細なマシントラブルに足を引っ張られたことも事実。ルノーエンジンの信頼性にも泣かされた。それがなければ今年のチャンピオン候補筆頭だろう。
マーク・ウェーバーも長い不遇待遇から抜け出してようやく初優勝を飾るなど、明るい話題が多い。
マシンの速さは保証つき、ドライバーも円熟し、今年の大本命はこのチームだろう。

CフェラーリF10
No.7フェリッペ・マッサ、No.8フェルナンド・アロンソ

ここ10年ほどで最も苦戦した昨年のフェラーリ。シーズン前の予想が見事に当たってしまった。
マッサの途中欠場は痛かったが、それがなくてもマシンの戦闘能力が足りなかったのは明らか。ライコネンなどはシーズン中盤からやる気を失っていたのは間違いない。
その教訓から昨年途中にF60の開発を中止して、2010年型F10の開発をスタートさせていたのは周知の事実。そして鳴り物入りでデビューしたF10だが・・・・・
正直言って期待はずれと言うのが私の感想。キープコンセプトと言ってもいいようなコンサバなマシンはとても新開発に見えない。
車体とホイールベースの延長は他のチームと同じ。レッドブル風のカスプ型フロントノーズを採用しているのがトレンドを追っているが、上方排気のレイアウトも今までと同じ、サイドポンツーンは超シンプル、フロントウイングの造形が複雑になったことが目立つくらいか?
せめてサイドポンツーンはアップスイーブ形状に絞り込むべきだし、大きくなった燃料タンクのためにぼっこり膨れたカウル形状も何とかすべきだろう。
唯一気合い入れてきたと思うのはフロントサスペンション付け根の高さ。モノコックを昨年のマクラーレン風に持ち上げているのだ。これはフロントの気流をリアのディフューザーに整流すべくサスペンションの付け根は上げてそこにサイドスカートをたらして整流すると言う新しい技法を使っている。無駄だったら取ってしまうつもりかもしれないが、他のチームにはない造形だ。
発表直後から[Bスペック]の開発話も出てきているような状況のフェラーリ。コンストラクターズ3位を維持できるかどうかが微妙になってきた。
バレンシアテストでは3日全てトップタイムをマークするなど好調なように見えるのだが・・・・。昨年もテストでは好調だっただけに妙に心配だ。
Ferrari F10
ドライバーは2005年、2006年チャンピオンのフェルナンド・アロンソと、 フェリッペ・マッサ。マッサは事故から復活して元気なようだし、アロンソのマシンセットアップ能力が高いのは折り紙つき。問題は二人の仲だけだろう。マッサとアロンソはけして今まで仲のいい二人ではなかったので、アロンソの堅実なセットアップとマッサの爆発力があれば戦闘能力を大いに高めてゆく可能性はある。
但し、それはマシンが「ある程度の」戦闘力を発揮した場合の話だが・・・・

DウィリアムズFW32・コスワース
No.9ルーベンス・バリチェロ、No.10ニコ・ヒュルケンベルグ

昨年は予想通りの堅実なマシン作りでいぶし銀の活躍を見せたウィリアムズ。
レギュレーションの変化にいち早く対応できるのは老舗の強みと言える。今年は給油禁止でタンクが大きくなったが、かつての燃費規制時代を経験しているウィリアムズはサスペンションの煮詰め方なども強みを発揮しそうだ。
FW32は発表会を行わずにバレンシアテストに姿を現した。
画像は新車発表時のマシンだが、実際に走行したマシンはフロントノーズが流行のカスプ形状とハイノーズを採用していた。
ホイールベース延長&ローバックダウンされたサイドポンツーンも今年のトレンドそのもの。但しリアウィングとフロントウィングの造形はシンプルすぎるし、極端に高い位置でマウントされたフロンとロアアームも「本当にいいの?」と首を傾げたくなる。 カウル後方は大きく切りかかれており、この部分の乱気流はないのか?も心配。
しかもこのチームが採用するエンジンはトヨタ撤退を受けて復活してきたコスワースを搭載する。バレンシアテストではパワフルだと言う噂だが、実力は未知数。実質的にコスワースのワークスチームとなるウィリアムズが熟成をどこまで進めることができるかが鍵。 タイム的にもトロロッソと共にテールエンダーであった。
昨年のように開幕ダッシュと言うわけには行かないと考えるのが妥当だろう
Williams FW32 COSWORTH

ドライバーはこのチームも2枚チェンジとなった。ブラウンを追われたルーベンス・バリチェロと、 2009GP2チャンピオン のニコ・ヒュルケンベルグがステアリングを握る。ヒュルケンベルグの実力は折り紙つきながら、F1で台頭するためにはバリチェロのセットアップが鍵となるだろう。バリチェロからマシンセットアップの技をどれだけ盗むことが出来るか?そしてバリチェロはいかにヒュルケンベルグを育てることが出来るか?
ルーキーとベテランの歯車が噛み合い、コスワースエンジンが期待以上だったら一気にチーム実力が上がるだろう。

EルノーR30
No.11ロバート・クビサ、No.12ヴィタリー・ペトロフ

昨年のルノーは散々だった。2008年シンガポールでの八百長疑惑&ブリアトーレ追放、ピケの大暴れ解雇、マシンは全然戦闘能力なし・・・。
正直、ルノーは既にF1に魅力を感じていないのではないだろうか?やる気がないような気がしてならない。撤退か?とも思ったが周囲の予想を裏切って(笑)今年も参戦してくれると言うのは嬉しいニュースだった。
発表されたR30は昨年の反省からか非常にコンサバなマシンに仕上がっている。
大柄だったノーズはシンプルなものとなり、フロントウイングも最もシンプル。サイドポンツーンは昨年までのトレンドどおり下面に大きなえぐりを入れたアップスイーブ形状。もちろんホイールベースは延長されている。
が・・・・「これはGP2マシンですか?」と聞きたくなるような芸のなさはどうしたものか?お世辞にも速そうだとはいえない。もちろんフロントウイングなどは開幕までに大きく形状を変えてくると思われるが、フロントサスの位置、形状は10年前のF1を見るようだし、カウル後方の絞込みもリアサスの位置が後方になった割りに昨年までと変わらない。
バレンシアテストでは2日目にクビサが4番手タイムをマークし、メルセデスGPを抑える活躍を見せているが・・・・。
Renault R30
ドライバーは二人とも交代。BMWから移籍のロバート・クビサがエースとなり、GP2からステップアップのロシア人ヴィタリー・ペトロフがチームメイト となった。これにより シーズン途中から参戦したロマン・グロージャンはピンチヒッターに終わってしまった。
BMW突然の撤退で移籍を余儀なくされたクビサは果たしてこのマシンをグリッド前方まで導けるのか?そのためには開幕までの空力開発とテストでのフィードバック能力が鍵になるだろう。
ペトロフはGP2シリーズ2位の実力を持ち、初のロシア人F1パイロットとなる。資金持込によるシート獲得と言われているが、実力もそこそこあるだろう。但しグロージャンを超えるか?と言われると疑問?まずは慣れることから始める必要があるだろう。

FフォースインディアVJM03・メルセデス
No.14エイドリアン・スーティル、No.15ヴィタントニオ・リゥイッツイー


実は昨年大化けしたチームの筆頭はこのチームかもしれない。
なんと言ってもベルギーとイタリアのトップ集団快走は大いに観客を沸かせた。ストレートスピードが圧倒的に速かった昨年のマシンは別名「直線番長」
しかし、2008年に比較して大幅な飛躍となったのは間違いなく、特にドラッグを低減するためのノウハウは完成の域にあるといっても過言ではない。それはシンプルなモノコックと奇をてらわないカウル造形にあると思われ、2010年マシンもそのコンセプトは引き継ぐはずだ。
気になるマシンは2月9日に発表された。予想通り2009年型VJM02のコンセプトそのまま。ホイールベースは前チームの中で最大の300mm延長された。やはり直線番長志向のマシンであることに変わりはない。
サイドポンツーン後部の絞込みは他チームほど攻めていないし、ノーズも昨年型のような直線型ハイノーズになっている。特徴的なのはフェラーリのようなサスペンション付け根のサイドスカート。後方のバージボードとの兼ね合いだと思うが、果たして開幕戦でも装備してくるのだろうか?
マクラーレン製のギアボックスを搭載したこのマシン、ハイスピードサーキットでのパフォーマンスを今年も期待したい。
Force India VJM03
ドライバーラインナップは 昨年の後半にフィジケラが離脱した後の2人、エイドリアン・スーティルとヴィタントニオ・リゥイッツイー。
スーティルの速さは一昨年あたりから顕著になった。もともと爆発力のあるドライバーなので、マシンセットアップがぴしゃりと決まったときの速さはとんでもない。但し、バトルで他社と絡む確率が高い傾向にあり、落ち着きが必要だろう。
リゥイッツイーはスーティルに比べると若干力量が劣るが堅実な走りには定評がある。
一番心配なのはいぶし銀のセットアップ屋であるフィジケラがいないことだろう。予選での戦略やマシンセットアップを極端に振った冒険を行うことが出来たのもフィジケラがいたことが大きいはず。そうなると今年の二人のラインナップにはやはり不安が残る。
 

Gトロ・ロッソSTR5・ フェラーリ
No.16セバスチャン・ブエミ、No.17ハイメ・アルグエルスワリ

なんと6番目に新車発表した今年のトロロッソ。昨年は 時折光る速さを見せ ていたのだが、途中でドライバーを交代するなどのドタバタで結局コンストラクターズ最下位に沈んでしまった。レッドブルRB5とほぼ同じマシンを使っていることを考えても納得いかない結果だったはずだ。
今年は昨年型STR4の進化型と言うか、レッドブルRB5の進化型のマシンを用意。好調だっただけに昨年型のコンセプトをそのまま引き継ぎ、ハイノーズ、Vモノコック、高いサイドポンツーン、後方の絞込みなどは瓜二つ。タンク増量に応じた全長とホイールベースの延長だけが目立つマシンとなった。
潜在能力は昨年実証済みながら、問題は熟成にあるだろう。初めて自社工場で作成したマシンを使う今年は、レッドブルからのフィードバックよりも自分たち自身でマシンを煮詰めてゆく必要がある。果たして若い二人にフィードバック能力は充分なのか?が鍵となるだろう。
バレンシアテストで発表されたニューマシンなのでテストでは常にテールエンダー!ただ、結果をそのまま予想するのは酷と言うものだろう。マシン素性がいいだけに必ず台頭してくるはずだ。

Toro RossoSTR5 Ferrari
ドライバーは大きく入れ替えたチームが多い中で、レッドブルと共に昨年と同じラインナップを敷く。
セバスチャン・ブエミは
昨年後半からめきめき実力が上がってきているので、セットアップが上手く行けば上位進出が狙えるはず。
アルグエルスワリは正直言って実力不足だろう。化けるとすれば、ブエミのセットアップで走りこむことが重要。

HロータスT127・コスワース
No.18ヤルノ・トゥルーリ、No.19ヘイキ・コバライネン

往年の名チームが帰ってきた・・・のではなく、このチームは英国F3を戦ってきたライトスピードチームが前身。マレーシアの資本を獲得して晴れてF1参戦となった。ちなみにロータスと言う名前は、かつてのチームロータスから買い取ったもので、市販車のロータスとは全く関係ない。
驚いたのはデザイナー!なんとマイク・ガスコインを召喚して来た。ガスコインは最近ではトヨタ、かつてはジョーダンなどを手がけ、手堅いマシンデザインをすることで有名。
マシンに関してはまだ発表されていない。2月12日発表という線が濃厚だが、果たして発表できるのだろうか?
ガスコイン作ということで、おそらく昨年型トヨタのようなショートノーズマシンになる可能性が高い。モノコックも直線的に仕上げてくるはずで、ルノーR30っぽくなるのではないだろうか?
ということで注目のT127は2月13日に発表された。やはり「ブラッディー」の予想通り昨年のトヨタのマシンに似ている。但し、サイドポンツーンの形状は前世代的といわざるを得ないし、ウイング関係の造形も雑。リアカウルも潔くスパッと直線的に仕上げている。
このまま実戦投入かどうかはカラーリング含めて疑問が残るが、昔のF1っぽくてかっこいいかもしれない。
LOTUS T127 Cosworth
ドライバーはトヨタ撤退のあおりを受けたヤルノ・トゥルーリとマクラーレンを追われたヘイキ・コバライネン。
トゥルーリの一発の速さは折り紙つきだが、決して今までも恵まれたパッケージが与えられていなかったドライバーなのでこの新興チームでまた苦労するのか?
コバライネンは正直言って速さはないドライバー。新興チームを立ち上げるにはあまりにも重荷。パフォーマンス不足があれば、資金持ち込みドライバーに追い出されるかもしれない。

Iカンポス・メタF1・コスワース→ヒスパニアレーシングHRT01・コスワース
No.21カルン・チャンドック、No.22ブルーノ・セナ

カンポスはかつてのF1ドライバーであるエイドリアン・カンポスが立ち上げたGP2チームを前身とし、GP2では強豪チームとして君臨した。
F1参戦に当たってはGP2シャーシを手がけるダラーラと提携してマシンを開発してきた。ダラーラはかつてスクーデリア・イタリアのシャーシを手がけたこともあり、その際にもF3000マシンをベースに手堅いマシンを設計した。
今回もGP2マシンと似通ったマシンになることは間違いない。
問題は資金難。カンポスはFIAの定めるレース運営資金を調達できるかどうか微妙なのだ。
ダラーラにマシンの費用を払えないと言う噂もあり、このチームは開幕前に挫折の可能性も高い。現時点でマシンの発表時期も明確になっていない。ちなみにマシンのネーミングさえも発表されていない。

ということで予想通りカンポスは資金調達が不可能になり、コリン・コレスがチームを買収、3月4日になってやっと「ヒスパニアレーシング」として新車を発表した。もちろんマシンはカンポスが発注していたダラーラ製。
マシンの造形は・・・・GP2そのもの?というくらいシンプル。流行のノーズやサイドポットを持つが、ウィング支持部もポンツーン後端処理もサスペンションキールも全て前世代的に思える。開幕戦はロータスと共テールエンダーとなるであろう。
Hispania HRT01 Cosworth
ドライバーはあのアイルトン・セナの甥でGP2に参戦していたブルーノ・セナが乗る。しかし、ブルーノのGP2におけるパフォーマンスはグロージャン、ヒュルケンベルグ、ペトロフほどではなく、正直言って叔父のパフォーマンスには程遠い。
さらに資金がない新興チームでは結果を期待するのは無理と言うもの。ベテランドライバーを獲得してマシンセットアップを進めてゆくことが出来なければこのチームに明日はないかもしれない。
という「ブラッディー」の進言にもかかわらず(爆)、採用したドライバーはカルン・チャンドック。GP2ではそこそこ速かったインド人ドライバーだが、セナと共に実力不足は間違いない。

USF1 Type1・コスワース→参戦中止
ホセ・マリア・ロペス、T.B.N.

解説者として有名なピーターウィンザーが、元リジェのディレクターであるケン・アンダーソンと立ち上げたオールアメリカンをうたう新興チーム。
新興チームで唯一自製ギアボックスで参戦する予定・・・
とここまではいい話が続くのだが、このチームもマシンの発表時期が明確になっていない。果たして参戦できるのか?
一応、ハーバーモータースポーツパークで2月中に[Type1」という名のマシンを発表するとは言っているが・・・。

ドライバーは アルゼンチン出身のホセ・マリア・ロペス。フォーミュラールノーV6のチャンプ経験があり、GP2にも参戦していたが、最近はツーリングカー レースに出場していた。ちなみに・・・正直速さはパッとしない。
相棒もまだ決まっていないが、本来はマシン熟成のためにベテランを起用する必要があるわけで、そのお金も払えるかどうか?と言ったところ。

ということで・・・結局このチームは参戦中止を発表した!まあ、参戦しなかったところで大勢に影響はないかもしれない。

JBMWザウバーC29・フェラーリ
No.22ペドロ・デラ・ロサ、No.23小林可夢偉

【BMW】 ザウバー・【フェラーリ】という妙な名前の今年のザウバー。
BMWが昨年いっぱいで撤退したのだが、チームはそのまま継続すると言う形を取ったのでこんなへんてこりんな名前になった。
開発資金が厳しいと思われるので、昨年までのような快走は難しいだろうが、BMW時代のノウハウは生かされているはずだ。
ところが、驚くべきことに2010年マシンとしては3番目に新車を発表!真っ白なマシンはスポンサーがついていないことを如実に表しているのだが・・・
マシン造形は昨年のBMWザウバー09に極似している。フロントノーズが幅広なのも同じだし、参加チーム中最も複雑なフロントウイングも継続している。ホイールベースはやはり延長されている。
正直言って・・・速そうなマシンには見えない。サイドポンツーンも取ってつけたような造形で、唯一の自己主張はサイド部分のえぐりこみくらい。排気口の造形は独自性を感じるが、空力影響に対する造形と言うよりも大きくなった燃料タンクとカウルの造形をうまく生かしただけと言う気もする
ただ、ノーズ付け根のステー部分がかなり後退しているのは昨年のトヨタのようなコンセプトでかなり斬新。ノーズ下の気流を乱したくないと言う表れだろう。
全体としては良く言えばシンプル、悪く言うと技がないこのマシン、開幕戦で速ければ戦闘力あり、遅ければ一年間沈むような気がする。
ちなみにザウバーのマシンに付けられるマシンネーミングが昔の[C○○]に変わった。[C]はチームオーナーであるペーター・ザウバーの奥様クリスティーヌの頭文字で、かつてメルセデスのグループCを担当していた頃からの伝統だ。
バレンシアテストでは2日目に可夢偉が2番手タイムをマークするなどかなり好調だ。
正式なエントリーリストでUSF1が撤退となったため、カーナンバーはヴァージンを飛び越えてUSF1のNo.22,23となった。
BMW Sauber C29 Ferrari
ドライバーは二人とも交代し、マクラーレンからセットアップの天才ペドロ・デラ・ロサが移籍。そして昨年の最終2戦をトヨタで快走した小林可夢偉が加入した。日本人ドライバー唯一の参戦となる可能性が高い小林は、トヨタでの快走がそのまま評価につながった形で、日本人ドライバーがこのように実力を買われて採用されるケースは少ない。カーナンバー27はかつてジル・ヴィルヌーブがフェラーリでつけていたゼッケンであり、なんとなく期待してしまう。
デラ・ロサのセッティング能力の高さは周知の事実。コンサバなこのマシンの戦闘能力を高めることが出来るかどうかはデラ・ロサの手腕にかかっているだろう。

KヴァージンVR-01・マルシア
No.24ティモ・グロック、No.25ルーカス・ディグラッシ

驚くべきことに、新車発表7チーム目は新参チームのヴァージンとなった。元々F3チームであるマノーがF1参戦を模索してグリッドを獲得していたが、昨年のブラウンGPのメインスポンサーであるヴァージンがこれを買収。ヴァージンGPとして2010年から参戦することとなった。
ちなみに「マルシア」とはロシアのスポーツカーメーカーの名前で、実際はコスワースCA2010そのもの。名前だけ「マルシア」名で参戦となる。
マシンは風洞を使わずに全てコンピュータシミュレーションにより設計されており、これはF1としては初の試みになる。
出来上がったマシンはハイノーズ&カスプノーズ、絞込みリアセクションなどの現代トレンドを全て盛り込んでいる。フロントの造形はレッドブル風だ。
但し、フロントウィングやリアウィングにはまだカナードなどの装備はなく、このまま実戦に出てくることはないだろう。フロントウィングのステーも雑な作りで、他チームが後退角をつけて空力配慮しているのに比べると甘いと言わざるを得ない。
Virgin VR-01 Marcia
ドライバーはトヨタ撤退のあおりを受けたティモ・グロックとGP2出身のルーカス・ディグラッシ。
グロックのマシン開発力についてはちょっと未知数。トヨタチームはここ数年早くなってきたとは言っても、グロックによって速さを増したというよりもトゥルーリの力が大きかったはず。
ディグラッシは2006年にマノーでマカオGPを制してから不遇の人生を送り、昨年は ルノーのリザーブドライバーを経験。晴れてF1パイロットになった。但し、こちらの実力も未知数。
グロック、ディグラッシと言う二人の苦労人が、またこの新興チームを立ち上げるという苦労をするのは目に見えている。
唯一のポジティブ要素はヴァージンの豊富な資金力だけか?

MステファンS-01?
中嶋一貴、ラルフ・シューマッハ?

実はエントリーが受理されていない14番目のチームが存在する。
トヨタのファクトリーを買い取ったステファンGPだ。グリッドが26台と決められている以上、このチームがエントリーすることは至難の業だが、カンポスが資金調達に失敗した場合[大どんでん返し]が起きる場合がある。
マシンは昨年のトヨタTF109をベースに今年のレギュレーションに合致させたS-01.エンジンもトヨタエンジンベースのステファンRG-1を搭載する。 チームは2月25日にポルトガルのポルティモアでS-01を走らせると明言しており、その点でもカンポスよりは参戦準備が整っているように見受けられる。トヨタの2010年マシンを用意してくるということは・・・・昨年のブラウンGPのようなものであり、参戦が決まった場合は台風の目になる可能性が高い。
中嶋一貴が乗るという話もあり、目が離せない存在だ。 相棒はラルフ・シューマッハとジャック・ヴィルヌーブの優勝経験者の名前が上がっており、もしヴィルヌーブが乗ることになれば今年のF1にはチャンピオン経験者5人が揃うことになる。
2月初旬になってカンポスとUSF1が相次いで参戦に対するネガ要素が噴出しており、このチームが参戦できることになるかもしれない。
こちらも結論から言えば参戦は不可能となった。USF1が撤退したのが開幕10日前では致し方ないかもしれない。来年に向けて早くも参戦への動きを取るだろう
 

新車未発表状態のチーム がなくなった3月5日、いよいよ予想をまとめてみよう。
・開幕ダッシュはフェラーリかもしれない。少なくともアロンソの加入は大きなプラスだろう。
・追うのはマクラーレン、メルセデスGP、レッドブルの3チーム。レッドブルはルノーエンジンの信頼性が鍵になる。
・序盤戦はミハエル・シューマッハに挑むアロンソ、ハミルトン、ロズベルグ、ベッテル、マッサという図式。バトンは終わったドライバー
・ルノーは間違いなく失速する。クビサの一発に期待のみ
・BMWザウバーとウイリアムズはそこそこ行くと思われるが、予選トップ10に入るのがやっとではないか。
・大穴がトロロッソ。ブエミの昨年後半の調子が維持できれば、中盤戦で一気に台頭してくる可能性あり。
・新興参入4チームは厳しい。やはりテールエンダーは現時点でロータスとヒスパニアだろう。

注目の開幕戦は3月14日バーレーンで迎える。なんと今年は19戦と2戦増加した。 昨年の17サーキットに加えてカナダが復活、韓国が追加となる。但し韓国はサーキットの承認がまだおりていない。カナダの復活はファンにとっては魅力いっぱい。今年も荒れるレースが期待できる。毎周開催は第5戦スペインと第6戦モナコ、第11戦ドイツと第12戦ハンガリー、そして第18戦ブラジルと最終戦アブダビの3回。逆に恒例の夏休みが第12戦ハンガリーと第13戦ベルギーの間に2週間空きが出る
開幕戦 バーレーンGP 3月14日
第2戦 オーストラリアGP 3月28日
第3戦 マレーシアGP 4月4日
第4戦 中国GP 4月18日
第5戦 スペインGP 5月9日
第6戦 モナコGP 5月16日
第7戦 トルコGP 5月30日
第8戦 カナダGP 6月13日
第9戦 ヨーロッパGP(バレンシア) 6月27日
第10戦 イギリスGP 7月11日
第11戦 ドイツGP 7月25日
第12戦 ハンガリーGP 8月1日
第13戦 ベルギーGP 8月29日
第14戦 イタリアGP 9月12日
第15戦 シンガポールGP 9月26日
第16戦 日本GP 10月10日
第17戦 韓国GP 10月24日
第18戦 ブラジルGP 11月7日
最終戦 アブダビGP 11月14日

さて「ブラッディー」の予想であるが、序盤は フェラーリがダッシュしてマクラーレン 、メルセデス、レッドブルが追う展開。若い連中でポイントを食い合っている間にミハエルが今年のポイント制度をうまく生かしてスルスルと第7戦くらいでトップに立つ。
中盤にフェラーリが失速し始めてマクラーレン対メルセデスGPの図式。ベッテルがこれに絡む。
第9戦くらいからレッドブル&トロロッソの4台が頭角を現すが時すでに遅し。ベッテルはルノーエンジンの信頼性に泣く。
最終的にはミハエルを追うアロンソ、ハミルトン、ロズベルグと見た。
ちなみにBMWザウバー、ウイリアムズ、トロロッソの6台が中盤を盛り上げ、時には上位を脅かす存在になると思われる。
大穴はオフシーズンテスト好調のウィリアムズ、そしてトロロッソか?

back

広告 [PR] カード  資格 転職 スキルアップ 無料レンタルサーバー