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人生とは年輪と人は言う
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□◆□◆ブラッディー講座 特別編□◆□◆

F-1Grand Prix2012 Pre View

1、レギュレーション
2012年 のレギュレーションは変更がほとんどないのが逆に特徴になっている。と言うよりこれまで毎年変わりすぎたというのも事実。
特にテクニカルレギュレーションはブロウンディフューザーの廃止以外変更点はほとんどない。
しかし、安全性のために導入された「モノコック前端から先の高さを550o以下とする」というレギュレーションが思わぬマシンの大変革を生んでしまった!
スポーティングレギュレーションはセイフティーカー規定とライン取りに関する変更が目立つ程度。
2014年にはエンジンのターボ化をはじめとする大きな変更が予定されているので、それに向けての充電期間と言ったところか?

<テクニカルレギュレーション>
@ブロウンディフューザー禁止
昨年のレッドブルに搭載され、いくつかのチームが追随したブロウンディフューザー。これはディフューザーから排出された空気に排気管からの排気を使って暖め、ディフューザー効果を高めようという考え。そのためにコーナーリング中のアクセル開度をコントロールするエンジンマッピングが採用されていた。単純に言えば排気管の位置を規制すればよいのだが、それだけでは他の方法で排気を使ったディフューザーエアコントロールが行われる可能性がある。よって今回はエンジンマッピング規制と排気管位置の規制を実施することとなった。見た目には分かりにくい変更なので、実際のマシンデザインに与える影響は少ないだろう。
ちなみにロータス・ルノーが後半戦で失速したのは、ブロウンディフューザーを搭載できない排気管位置(前方排気)にあったとも言われている。

Aノーズ先端高さ規制
モノコックより先(つまりドライバのつま先よりも先)の最高地上高を550oにするという安全性に関する規定改正。しかし、モノコックの最高地上高は従来通り625oとされた。このためモノコック下部により多くの空気を導入したい各チームは、この部分になんと段差をつけて対応してきた。これが2012年最大のマシントレンド「段差ノーズ」を生んだ!
しかし・・・見るからに醜いこのノーズ形状、何とかならないのだろうか?

<スポーティングレギュレーション>
@クラッシュテスト
全てのエントラントはクラッシュテストに合格することは当たり前。今年からはクラッシュテストに合格しない限りテストにも参加できないようになる。

Aライン取り制限
レース前のフォーメーションラップなど、タイムや順位に関係ない周回でもシケイン不通過などは違反になる。

Bブロッキングライン制限
バトル中にレコードラインを外れてブロックした場合は、再びライン変更してレコードラインに復帰することが許されなくなる。これは昨年のミハエル・シューマッハがよく使った執拗なブロックラインを制限するために実施される。

Cセイフティーカー
セイフティーカーラン中、周回遅れのマシンはセイフティーカーを追い越して隊列最後方に戻ることが許される。これはかつても採用されていたレギュレーションで、今回は再スタート時に周回遅れによるブロックを防ぐためとされている。

D時間制限
今までは2時間ルールとしてレース時間(走行中の時間)が2時間に制限されていた。これには中断時間を含まなかったため、昨年のカナダGPではなんと5時間ほどのレース時間となってしまった。そのため天候などによるレース中断があった場合は、スタートから4時間を持ってゴールとすることになった。

E1日目の使用タイヤ
2011年は初日のタイヤ使用セット数を3セットと定められていたが、2012年の使用制限はなくなった。但し、初日にタイヤを使い果たしてしまうはずはなく、大勢に影響は出ないと考えられる。

2、マシン

@レッドブルRB8・ルノー
No.1セバスチャン・ベッテル、No.2マーク・ウエーバー

2年連続でダブルタイトルを手に入れたレッドブル。現代の鬼才エイドリアンニューウェイの マシンはやはりいつも速かった!特におととし「ガラスのマシン」と呼ばれた信頼性の不安は全くなし!序盤からベッテルは快走を見せ、なんとマンセルの年間最多勝とポールポジション記録さえ塗り替えてしまった!
さて、今年のレッドブルのマシンにはあまり「奇策」が感じられない。RB5以来のリア絞り込みには磨きを増し、まさに時代のトレンドセッター 。リアのプルロッドサスペンションも各チームが追随しているのがよくわかるように、リアの気流制御に一役買っている。
またサイドポンツーンインテークがシンプルなのも特徴で、他チームのような妙なえぐりはなし。モノコック下部の船の先端を思わせるキール形状も鋭く、マシン下の気流制御に気を使っていることがわかる。
いわゆる段差ノーズの場所にエアインテークがあるのが特徴で、これだけは他チームにないアイデア。もしかしたらここから引いてきたエアをどこかに流しているのだろうか?
もはや今のレギュレーションで完成の域に達していると思われるRB8。全く死角が見当たらない。
Red-Bull RB8 RENAULT

ドライバーは2年連続チャンピオン獲得のベッテルと、 昨年は完全にベッテルのNo.2となってしまった感のあるウェーバー。
もはやコンビを組んで3年目となる今年、このタッグにも死角はないだろう。チャンピオン候補筆頭がベッテルであることは間違いない。
他チームが「とんでもない奇策」を成功させない限りこのチームに死角はない。あえて言うならば昨年もたまにあった「レース中の判断ミス」が怖いだけか?

AマクラーレンMP4-27・メルセデス
No.3ルイス・ハミルトン、No.4ジェンソン・バトン

昨年は 前衛的なU字サイドポンツーンを採用し、極薄のノーズコーンを採用するなど「攻めた」マシンづくりをしてきたマクラーレン。しかしその熟成にはやはり時間がかかってしまい速さを見せるにはシーズン中盤まで待たなければならなかった。
今年は全チーム中2番目にニューマシンを発表!しかし唯一「段差ノーズ」を採用しないなど、各チームと違う攻め方をしてきた。さらにU字サイドポンツーンはあっさりと捨て去り、コンサバな形状になった。
但しサイドインテークの高さは今までのマクラーレンの流れをくむもので、そのためにサイドポンツーン下部には大きな気流の流れが生まれるはずだ。プルロッドのリアサスペンション も継続。マシン後端の絞り込みは一番すごいかもしれない。
段差ノーズではないこともあるが、 ハイノーズはさらに直線的になった。ノーズ 下部からモノコックにつながるR形状は他チームとは全く異なるアプローチで、縦方向のモノコックの太さは全チーム中一番大きいように見える。これはフロントサス上下ウィッシュボーン付け根を広げたいらしい。これによってフロントの追従性を上げようとしているのではないだろうか?
フロントウィングの形状はもっとも複雑で、特に翼端板の形状が特徴的。ウィングエレメントは知恵の輪のように入り組んでいる。
McLaren MP4-27 Mercedes
ドライバーは昨年同様ワールドチャンピオン経験者の二人、ジェンソン・バトンとルイス・ハミルトン。このコンビは3年目。
ハミルトンは昨年のようなラフなドライビングでは首になりかねない。マッサとの絡みでも、ほとんどハミルトンの強引なライン取りが招いた結果だ。
反面バトン の速さは往年のアラン・プロストのようだ。決して予選で速いとか決勝でずば抜けているわけではないのだが、2時間走り切ってみると上位にいるというパターン。これはタイヤ戦略含めた頭脳プレーに長けているからだろう。昨年の予想と同様、序盤でベッテルなどの「取りこぼし」を拾っていくとバトン はチャンピオン候補の対抗馬となりうるはずだ。

BフェラーリF2012
No.5フェルナンド・アロンソ、No.6フェリッペ・マッサ

このところいいところが見られないフェラーリ。アロンソの頭脳戦略で何とか表彰台を射止めるのがやっとという状態。完全にレッドブルとマクラーレンの2強においてゆかれた感がある。その原因はタイヤ発熱の遅さ。グリップが出てくるまでの2周ほどが決定的に遅く、どうしても攻めた戦略がとりにくい状態にあったのだ。
そこでフェラーリは2012年マシンをメカニカルグリップ向上に求めたように思われる。一番の大胆な変更はフロントサスペンションにある。昨年から採用したリアのプルロッドに加えてフロントにもプルロッドサスペンションを採用してきたのだ。
これによりフロントサスプッシュロッドの付け根を上方に持ってくるというジレンマから解放され、モノコック位置を自由にデザインできるようになった。その証拠にフェラーリの段差ノーズは最もレギュレーションの示す位置に近い稜線を描く。昨年型F150がコンサバなマシン だったのとは大違いだ。
但し、大胆なのはそこくらい?ともいえる。サイドポンツーンインテークなども昨年型のまま?と言えるほど変わっていないし、リアの下方の絞り込みもライバルチームよりも甘い。サイドポンツーン下側のデザインはあの大失敗作F92Aを思わせるダブルフロアのようで、なんでそうしているのかよくわからない。おそらくディフューザー効果を求めたと思われるが、そのためにはリアの絞り込みはもっとアップスイーブにするべきであろう。
テストではなかなか好調のようだが、昨年も確かそうだった。開幕戦のスタート直後3周ほどでこのマシンが速いかどうか判明する。
Ferrari F2012
ドライバーは3年連続となったフェルナンド・アロンソとフェリッペ・マッサのコンビ。 もはやマッサは完全にナンバー2ドライバー化した。ハミルトン撃墜用のスカッドミサイルとしてはマッサも使えるだろうが、結局はこのマシンの雑な作りによって中団に埋もれてしまう気がしてならない。あとは アロンソのマシンセットアップ能力の高さに期待か?

CメルセデスAMG F1-W03
No.7ミハエル・シューマッハ、No.8ニコ・ロズベルグ

昨年の終盤戦、ミハエル・シューマッハは往年の走りを髣髴とさせるトップドライビングなどを披露した。トップ3チームがタイヤ交換などでピットに入った時の話ではあるが、そこでメルセデスがトップに立てる位置にいたということが重要。つまりコンスタントに速さを発揮できるようになってきたということだ。
ニューマシンは2月15日現在発表されていない。しかし、これまでの経験上メルセデスは段差ノーズを採用してこないのではないかと予想している。それはロス・ブラウンの空力コンセプトの過去を振り返ってみた私の見解では、ブラウンの設計するマシンはマシン上面気流を優先する傾向にあると思うのだ。それは昨年型W02がオーソドックスなキールを搭載していたことからもわかる。
と書いた後の2月21日にメルセデスの新車が発表された。そして今年のメルセデスは「メルセデスAMG」として参戦することが決定!
「ブラッディー」の予想を裏切った段差ノーズを採用してきた。しかしこの段差ノーズ、他のチームと違うのはモノコック両端のみをレギュレーションに合わせて立ち上げているのが特徴で、その分モノコックそのものは上下に薄っぺらくなっている。これではドライバーの足が先端まではいらないはずで、実質的にはドライバー着座位置が後方にオフセットされたのではないかと推定できる。
さらにフロントサスのロアアームも前年同様キールマウントになっており、これではモノコック下部の気流制御には向かないのではないかと予想。フロントウィングマウントも妙に無骨なので、このまま開幕を迎えるとは思えないのだが・・・
MercedesAMG F1-W03
ドライバーは3年目となるミハエル・シューマッハとニコ・ロズベルグ。 仲が悪いのは変わらず、従ってマシンも熟成しない!
昨年後半のロングランでの速さを継続できれば、タイヤに優しいこともあって2人のコンビは最高だと思うが、まずはマシンを熟成するのが先決 !大化けしない限り4番目のチームと言う位置から脱却できないだろう

Dロータス・ルノーE20
No.9キミ・ライコネン、No.10ロマン・グロージャン

2010年の快走で一躍脚光を浴び、2011年シーズン前に前方排気の大胆なコンセプトで登場したロータスルノーGP。しかしシーズン 前のクビサの大事故による欠場は、マシンセットアップの上での大きな足かせとなってしまった。これによってNo.1ドライバ不在で戦うことになった2011年シーズンは、何度もドライバーを入れ替えるという悪循環のシーズンになってしまった。あのブルーノ・セナでも予選Q3に入ることができたマシンポテンシャルを考えると本当に残念だったと言える。
そして今年2012年、ロータスルノーはロータスと名前を変え、なんとキミ・ライコネンをドライバーとして召喚した。No.2にはルノーの秘蔵っ子ロマン・グロージャン。グロージャンは1年ぶりの復帰。
マシンはブロウンディフューザー廃止影響を受けた関係もあって前方排気を取りやめ、コンサバな形状へと進化した。但しこのマシン、「かっこいい」!サイドポンツーン形状は綺麗な流線型で無理がない。段差ノーズは他チームと同じだが、サスペンションの付け根は接地した際の形状を考えた位置にあり、プッシュロッドがアッパーアームに近い高さに取り付けられているのも特徴。
これはやはりフェラーリと同じくフロントグリップを早く得たいからではないか?信頼性は高そうで、へレステストでは最多周回をこなすなど熟成が進んでいる。意外とこういうシンプルなマシンづくりをしたチームが台頭するのではないだろうか?
ちなみにマシン名のE20はチーム前身であるベネトンチームが設立したエンストンの工場で20番目に作られたマシンと言う意味らしい。
Lotus Renault E20
ドライバーは 上位チームでは唯一の2枚チェンジ。キミ・ライコネンの速さは折り紙つきだが、3年間F1から離れていたブランクはどうか?へレステスト初日でいきなりのトップタイムをマークするなど、調子も相性も良さそうだが・・。
グロージャンはルノーチームお得意のお家騒動によってシートを失った経験を持つが、もともとGP2で2年連続トップドライバーだった実績は高く、ライコネンのテクニックを盗むことができれば上位も狙えるはず。

EフォースインディアVJM05・メルセデス
No.11ポール・ディレスタ、No.12ニコ・ヒュルケンベルグ


2009年 、2010年と「直線番長」の異名を取ったこのチームだが、昨年はすっかり中団に埋もれてしまった。やはりコンサバすぎるマシンづくりではトップに水を空けられてしまった。
さて、今年のマシンだが一言でいうと「雑」!フロントノーズの造形も段差ノーズの処理も、リアセクションの造りも全て雑。フロントノーズのステーなどには空力のくの字も感じられない。サスペンションレイアウトも同じで、フロントプッシュロッドとアッパーアームの位置も、ロアアームの付け根の位置も「本当に考えたのか?」と思えてしまう。
リアセクションに至っては、サイドポンツーン後端の処理が全くされていないため、かつてのF3000のようにサスペンションアームがむき出しで、ギアボックスさえも見えているようだ。これではプルロッドによって低く抑えられたリアサスの強みが発揮できないではないか?
へレステストでも見るべきタイムはなく、このままでは下位に沈みそう
Force India VJM05
ドライバーラインナップは2年目の新人ポール・ディ・レスタと2010年のウィリアムズドライバー、ニコ・ヒュルケンベルグ。
安定して速かったスーティルも今はなく、本当にこの二人で大丈夫なのだろうか?ポール・ディ・レスタ も鳴かず飛ばずの成績だったし、ヒュルケンベルグは未だ未知数。マシンの出来栄え次第では下位3チームに埋もれてしまいそうだ。

FザウバーC31・フェラーリ
No.14小林可夢偉、No.15セルジオ・ペレス

2011年シーズン序盤に連続してトップ10入りして大いにF1サーカスを沸かせたザウバー&小林可夢偉。決して速くはないマシンを使っての頭脳的タイヤ戦略などが、F1関係者の目を引いた。
マシンはかつてのBMWワークス時代の設計を引きずっているのは間違いなく、現代F1では珍しく直線的。従ってマクラーレンなどと比べると一昔前を思わせる。
C31は昨年型の延長と言えるデザイン。段差ノーズとその影響を受けた極薄のフロントノーズが特徴だが、そのほかの部分はC30のまま?と思われるような箇所がいくつもある。よってモノコックもVモノコックのような断面形状を持ち、フロントサスのアーム取り付け部分も昨年のレイアウトを踏襲している。
もう少しサイドポンツーン下部をえぐったほうがよいようにも思うのだが、もしかしたらここの空力について考える余裕がないのかもしれない。
ルノーと同じことなのだが、シンプルなこのマシンが意外に上位に食い込むかもしれない
Sauber C31 Ferrari
ドライバーは昨年と同じラインナップ。日本人初のエースドライバーとなった小林可夢偉は健在。今年もマシン性能を補う走りを見せてほしい。2年目のセルジオ・ペレス は後半戦で可夢偉をしのぐ走りを見せたこともあり、今年は期待できるだろう。しかし、ポジションとしては予選Q2常連でQ3進出が微妙、決勝は良くて7位程度といったところが実力かもしれない。

Gトロ・ロッソSTR7・ フェラーリ
No.16ダニエル・リチャルド、No.17ジャン・エリック・ベルニュ

昨年も一昨年も期待はずれだった・・・。正直、ドライバーに問題がある!と思っていたら今回もエースだったはずのアルグエルスワリを解雇した!
チャンピオンチームであるレッドブルの2009年モデルRB5と同じコンセプトで設計 しているマシンなのだから、もっと速くてもいいだろう。今年はマシンを変革するのではなくてドライバーが熟成するチーム力をつけなければどんなマシンでも駄目だろう。
そのマシンだが、昨年型STR6を今年のレギュレーションに合致させたスタイルを持つ。しかし段差ノーズの処理はかなり先進的で、サスペンションロアアームの前方付け根をドロップダウンさせたモノコック最前端に持ってきており、攻めを感じさせる。但しこれによってロアアームは斜めにマウントされることになってしまい、フロントの理想的グリップが得られるのかどうか気になるところ。ロールセンターも高めだ。
ノーズ先端は極薄のトレンドを追ったものだが、ウィングマウント部分は雑な作り。もう少しドロップダウンさせないとフロントが浮き上がってしまいそうだ。
Toro RossoSTR7 Ferrari
ドライバーは 昨年から継続のダニエル・リチャルドと新人のジャン・エリックベルニュ。リチャルドは可もなく不可もない成績だったドライバーで正直記憶にない。へレステスト最終日では3番手に入っており、期待はできると思うのだが・・・。ジャン・エリック・ベルニュはフランス人で、フォーミュラー・ルノー3.5のシーズン2位を獲得しているが、GP2ドライバーでもない。
チーム内ではお家騒動的確執が常にあり、不協和の続く状況。まずはチーム一丸とならないと2010年のようにレギュラー最下位、さらに下位3チームに食われる可能性もある。

HウィリアムズFW34・ルノー
No.18バストール・マルドナード、No.19ブルーノ・セナ

毎年堅実なマシン作りで常にトップ10近辺にいるウィリアムズ・・・と昨年書いたのだが、2011年シーズンは最大の不振シーズンとなってしまった。その影響でエースのバリチェロはクビ!安定性も戦闘力もないマシンは正直往年のチャンピオンチームとは思えない状況だった。
今年はBエンジンをルノーにスイッチ、懐かしい「ウィリアムズ・ルノー」の名前が復活した。しかしFW34は 正直期待できそうなマシンではない。段差ノーズも取ってつけたような形状だし、サスペンションアームの付け根にはデザインが全く感じられない。唯一の特徴はサイドポンツーン形状で、大きく開口した前端から斜めに絞り込まれた形状は、ポンツーン上面の気流をリアセクションにうまく流せるように思われる。
デザイナーは長年デザインを担当したパトリック・ヘッドが引退し、マイク・コフランが就任した。元マクラーレンのこのエンジニアだが、マシンの出来栄えを見るとあまり期待できない。
Williams FW34 Renault

ドライバーは 昨年から引き続きシートを獲得したパスペール・マルドナードと、ルノーから移籍のブルーノ・セナ。「ウィリアムズルノーのセナ」という有名ブランドにあやかったわけではないだろうが、このドライバーラインナップでは結果は期待できない。マルドナードはきたされた昨年もあまり目立った活躍はできなかった。マシン戦闘力があればマルドナードは中団でいいレースをしそうなのだが・・・

Iケータハム・ルノーCT01
No.20ヤルノ・トゥルーリ、No.21ヘイキ・コバライネン

なんと2012年シーズン最初のマシン発表を行ったのはケータハムだった! 昨年 大きな話題を呼んだ「ロータスネーミング問題」と決別し、名前をケータハムに変更したこのチーム。名前は立派なのだが全然成績は伴わなかった昨年までと違うか?と思いきや・・・やはりあまり期待はできそうにない。
マイク・ガスコイン のデザインしたCT01は結局「前世代的デザイン」から脱却できず、なんとものっぺりした空力性能を感じさせないマシンに仕上がってしまった。細部がよく見えないのが残念だが、特徴的なのは逆三角形にそびえたつフロントノーズだけ。サイドポンツーンはなんと上下ではなくて左右に絞り込むというデザイン!!
今年からレッドブルのギアボックスを用いてルノーエンジンを搭載するというチャンピオンチームと同じパッケージになるのが唯一の救いか?
やはり2011年同様重心の高そうな このマシン、やはり戦闘力はないがヴァージンやヒスパニアよりはいいと言うところが定位置になりそうだ。
CATEHAM CT01 Renault
ドライバーは3年目となるヤルノ・トゥルーリとへイキ・コバライネン。 いつまでこのマシンに乗り続けるのか?特にトゥルーリは年齢も高くなり、このまま引退ではもったいない気もする。へレステストではCT01に好感触を得ていた2人だが、「今までよりはいい」と言う程度のコメントだと思ったほうがいいだろう。
と、ここまで書いた2月20日にトゥルーリの電撃解雇が発表された!理由はお金・・・お金を持ち込んだのはロシア人のヴィダリー・ペトロフ。ロータス・ルノーでもあまり活躍を見せることができなかったこのロシア人にはお金以外に期待していないだろう。でもコバライネンも期待できるほどのセットアップ能力はないので、このチームはもはや「色彩のカッコよさ」以外に見るべきことがなくなった。

JヒスパニアレーシングF113・コスワース
No.22ペドロ・デラ・ロサ、No.23ナレイン・カーティケヤン

2010年のデビュー前にはカンポス、デビュー時はヒスパニア、そしてダラーラの作ったGP2みたいなマシンには戦闘力はなく、予選落ちさえ経験していたHRT。今シーズンも同じ模様だ・・・・
なんと新車F113はクラッシュテストに合格できず、へレステストでのデビューそのものがお流れになってしまった。よって書くべきことがない。
おそらく昨年型を超えることがないマシンデザインと信頼性は見るべきものを感じない。昨年型は前衛的フォルムで話題となったが、結局データ不足のマシンづくりでは本番で戦闘力 は発揮できない。もちろん3年連続テールエンダーとなるであろうことは間違いない
但し、このチームに救世主が現れた!かつてマクラーレンをチャンピオンマシン押し上げた開発力抜群のペドロ・デラ・ロサがNo.1ドライバーとして参戦することになったのだ。少なくとも経験も資金もないこのチームとしては、デラロサの教えのままにマシンを熟成してゆくしか生きてゆく道はない
そしてようやく発表されたF113はなんと段差ノーズではないマシンを用意してきた。しかし、レギュレーション解釈としては正しいのか疑問!?モノコック最低地上高がこれで確保されたと言えるのだろうか?但し、ノーズの処理としては最も美しい。
ウィリアムズ製ギアボックスとコスワースエンジンの組み合わせは、昨年型ウィリアムズの再来。見るべきものはない。チーム初のKERSが搭載されたことだけは喜ぶべきか?
Hispania F113 Cosworth
ドライバーは昨年から2年目のナレインカーティケヤンと前述のデラ・ロサ。カーティケヤンはかつて佐藤琢磨とF3チャンプを争った実力を 持ち、非凡な才能が有りながらチャンスに恵まれなかった。今度こそデラ・ロサからいろいろなものを学んで、台頭してきてほしいものだ。但し・・・このマシンがちゃんと走れば・・・ということにはなるが・・・

KマルシアMR-01・マルシア
No.24ティモ・グロック、No.25シャルル・ピック

コンピューターシミュレーションのみでマシン設計をして いるマルシア。実は2012年マシンはまだ発表されていない。まさか今年も?そうなったらこのチームに未来はない。それでもヒスパニアよりは速 いというのは特筆すべきなのだが(ヒスパニアが遅すぎるという話もある)
ということでこのチームを占うことはできないが、段差ノーズをつけてきたとしたら、コンピュータシミュレーションでマシンづくりしているわけではないという話になるだろう。だってコンピュータはあの段差がよいとは絶対に言わないはずだからだ。
マシン名称がMVRからMRに変わったということはヴァージンの名前は消え去るということなのだろうか?
MarciaMR-01 Marcia
ドライバーは昨年に引き続きティモ・グロックを起用。もう一人は フランス人のシャルル・ピック。正直言って私はこの人を知らない。何でも21歳で若手ドライバーテストの中を勝ち上がったというのだがあ・・・
まあ、グロックのマシン開発能力も大したことはないし、成績は期待できないだろう。このチームこそデラ・ロサを獲得すべきだと昨年も思ったのであるが・・・

新車未発表状態のチームが 残り3チームとなった2月15日現在の予想をまとめてみよう。(昨年のコピーで行けそうなくらい勢力図が変わらない)
・レッドブルの安定性は間違いないだろう。何かが起こらなければベッテルに死角はない。
・追うのはマクラーレン。開幕ダッシュはハミルトンかもしれないが、バトンのほうが安定性で勝る。
・メルセデスGPの新車次第では3番手に台頭する可能性がある。その際チームを引っ張るのはロズベルグだろう。。
・ロータスは大穴。ライコネンがツボにはまったら連勝と言うこともあるかもしれない。。
・フェラーリは失速の可能性がある。少なくとも開幕ダッシュはできてもシーズン後半まで戦うにはマシン素性が悪すぎる。
・ザウバーがおそらくトップ5の次に来る。フォースインディアはトロロッソと共にザウバーに水をあけられる。
・ウィリアムズはテール3チームに飲み込まれるかもしれない。特にケータハムは遅くても安定しているのでうかうかしていると食われる。
・やはりテールエンダーはヒスパニアとマルシアだろう。

注目の開幕戦は3月18日メルボルンで迎える。昨年中止になったバーレーンは第4戦で復活!ハンガリーがカレンダー落ちして、代わりに第19戦にアメリカGPが復活した。なんと20戦 で開催されることになった今年、日本GPはなんと第15戦と言うシーズン中盤に組まれることになった。
毎周開催は開幕戦オーストラリアと第2戦マレーシア、第3戦中国と第4戦バーレーン、第11戦ドイツと第11戦トルコ、第15戦日本と第16戦韓国 、第17戦インドと第18戦アブダビ、第19戦アメリカと最終戦ブラジルのなんと6回。これはグランプリサーカスにとってきつい日程となるだろう。逆に恒例の夏休みが第11戦 トルコと第12戦ベルギーの間になんと 4週間もの空きが出る
開幕戦 オーストラリアGP 3月18日
第2戦 マレーシアGP 3月25日
第3戦 中国GP 4月15日
第4戦 バーレーンGP 4月22日
第5戦 スペインGP 5月13日
第6戦 モナコGP 5月27日
第7戦 カナダGP 6月10日
第8戦 ヨーロッパGP(バレンシア) 6月24日
第9戦 イギリスGP 7月8日
第10戦 ドイツGP 7月22日
第11戦 トルコGP 7月29日
第12戦 ベルギーGP 9月2日
第13戦 イタリアGP 9月9日
第14戦 シンガポールGP 9月23日
第15戦 日本GP 10月7日
第16戦 韓国GP 10月14日
第17戦 インドGP 10月28日
第18戦 アブダビGP 11月4日
第19戦 アメリカGP 11月18日
最終戦 ブラジルGP 11月57日

さて私予想の総括!
開幕ダッシュはもちろんレッドブル。追随するのはマクラーレン 。場合によってはメルセデスGPがその後を追う。ウェーバーの不振でコンストラクターズは三つ巴。
フェラーリが開幕失速して後半戦から徐々に上位に進出。ロータスが時折速さを見せてフェラーリと拮抗する。
段差ノーズ問題で「禁止」などとなった場合はマクラーレンが一気に開幕ダッシュして逃げ切りと言うセンもあり得るが、新デバイス があるわけでもないので結局は昨年と同じような勢力図となりそうな気配。
チャンプ争いはベッテルとハミルトン。中盤からバトンが加わる展開。メルセデスの出来次第でロズベルグ。ミハエルはシーズン中盤に引退を発表する。アロンソ はミハエルの後釜でメルセデスに移籍する可能性が高いと考える。
中団の戦いではザウバー が一歩リードしてロータスに次ぐ6番手の座を獲得。Q3に時折2台を送り込む速さを見せる。逆にフォースインディアとトロロッソがザウバーに水をあけられてそこにウィリアムズが絡む。
但し、ケータハムの出来栄え次第でウィリアムズはケータハムに食われる。
大穴は もちろんロータスのライコネンだが、メルセデスのロズベルグとミハエルにも注目しておきたい。ロータスが台頭した場合はグロージャンが本来の実力を発揮して上位2チームに食い込むこともあり得る。
個人的にはデラロサがセットアップしたHRTがマルシアを食う姿を見てみたい気もする。

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