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人生とは年輪と人は言う
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□◆□◆ブラッディー講座 特別編□◆□◆

F-1Grand Prix2013 Pre View

1、レギュレーション
2013年のレギュレーションは 、2014年のターボ導入等を控えているので変更はほとんどない。
テクニカルレギュレーションは 能動的ダブルDRSの禁止と最低重量の変更以外はほとんど見当たらないが、昨年「醜い」と話題になった段差ノーズは、カバーの着用が認められるようになり、幾分かっこよくなるかもしれない。
スポーティングレギュレーションは予選でのDRSゾーン設定以外はほとんど変更はない。サバイバルセルやクラッシュテストに関する変更が一部あるが、ここでは記述しない。
ということで2013年のマシンはほぼ昨年型の進化バージョンで来るはずだ。

<テクニカルレギュレーション>
@能動的ダブルDRSの禁止
昨年 メルセデスが実用化したダブルDRS。これはリアウィングの翼端板内部に気流を通してリアウィングのドラッグをさらに減少させるシステム。ダブルDRSそのものは禁止されないが、メルセデスが行っていたような能動的に制御できるシステムは禁止となる。
変わって開口部をアクティブに制御できない「受動的DRS」を採用してくるチームが多くなるかもしれない

A最低重量の2s増加
現在のコントロールタイヤであるピレリタイヤの構造変更によりタイヤそのものの重量が増加したことで、最低重量は2sUPされる。
既に前後重量配分のレギュレーションも決まっているので、その最低重量配分も一部見直される。(292s対343s)
よって各チームは7kgの重量を前後どちらかに配分してセッティングすることになる

B段差ノーズカバーの許可
昨年酷評された段差ノーズを隠すための化粧パネルが許可される。但し化粧パネルの形状は厳しく制限され、モノコックと一体化することはできない。

<スポーティングレギュレーション>
@DRSゾーン
昨年までは予選時とフリー走行ではどこでもDRSを使用することができたが、2013年からは決勝と同じくDRSゾーンに設定されている区間でしか使用することはできなくなる。

2、マシン

@レッドブルRB9・ルノー
No.1セバスチャン・ベッテル、No.2マーク・ウエーバー

3年連続でダブルタイトルを手に入れたレッドブル。 前半戦では苦戦したものの、さすがチャンピオンチーム。中盤戦から後半戦での安定感と速さはまさに折り紙つき。気が付けば結局本命のベッテルがアロンソを抑えて3年連続のチャンプを取ってしまった。
ただ、他チームとの差が縮まっているのは確かで、特にマクレーレンとはほぼ互角と言えるのではないか?
さて注目のニューマシンだが、「RB8の正常進化型」と言える。今のF1トレンドをリードするだけあって、ボディワークは各チームの「いいところどり」の見本市のようだ。
段差ノーズには最小限のカバーが付けられているものの、エイドリアンニューウェイ が言うには「カバーは重量の面で不利なので最小限」とのこと。昨年段差部分にあったレターボックスと呼ばれた開口部は冷却に使用していたとのことで、それでもここをふさいでカバーを付けたということは空力的な有利さを考えたからであろう。
サイドポンツーンは他チームより大きめで冷却風取入れ開口も大きめ。これは冷却を重要視したと思われる。ギアボックスやエンジンのトラブルでレースを落とすこともあったレッドブルとしては、弱点克服は必須だろう。
サスペンションレイアウトもフロントプッシュロッド、リアプルロッドと現代のスタンダードを採用。但しフロントサスのプッシュロッドアームの付け根は低めでボディワークに影響を与えないデザインになっている。これによりキャンバー角は小さくなっていて、フロントタイヤへの負担を最小限にできるだろう。メカグリップがよい証拠だと思われる。
ニューウェイは受動的DRSの有効性は認めているが、但し「使いこなすのが難しい」という理由で発表時は搭載していない。
全体印象として無難なマシンになっていると言えるが、奇をてらっていないところから考えても大きく失速するようなことはないだろう。やはりチャンピオン最右翼であることは間違いない。
心配があるとすれば、昨年速さで引けを取ったマクラーレンのパフォーマンスに追いつけるかどうか?と受動的DRSを搭載するロータスの出来栄えだけだろう。
Red-Bull RB9 RENAULT

ドライバーは既に4年目を迎える3年連続チャンピオンのベッテルと、 ベテランウェーバー。もちろん死角はない。
但し、ウェーバーは今季限りで引退などということもあり得るので、最後の年にぜひチャンピオンを!と一念発起する可能性もある。開幕ダッシュでウェーバーが飛び出したりした場合、シーズン後半にチーム内でチャンピオン争いが展開される可能性も無きにしも非ず。
しかしやはりチャンピオン候補筆頭がベッテルであることは間違いないだろう。

AフェラーリF138
No.3フェルナンド・アロンソ、No.4フェリッペ・マッサ

最初にはっきり言おう!昨年のフェラーリに速さはなかった。あったのはアロンソというドライバーの技量だけ。速さのデータだけ並べてみると、フェラーリはレース中の平均ラップタイムで見ると4位にしかならないのだ。ルノーにも後塵を拝している状態で全く遅い!タイヤの発熱という問題ではなく、コーナーリング時の絶対的なメカニカルグリップが足りない。時にザウバーにも追い回される体たらくであった。
では2013年のフェラーリはどうなったか?正直・・・どこが変わったのかよくわからない。醜い段差ノーズにカバーをかけた程度で、まるで2012年マシンを カラリングだけ変えてきたように見える。前後プルロッドサスペンションも同じ、サイドポンツーンの空力処理も同じ、いったい何を書けばいいのかわからない。
段差ノーズカバーの採用に関して、インタビューで「かっこいいから」と答えている時点で負けたも同然。リア周りはレッドブルの真似をしたという発言もあって、正直全く期待できない。
ロリーバーンは既に2014年型マシンのデザインにかかっているようで、このチームは2013年を捨てるつもりなのかもしれない。
まあ、またまたアロンソがその才能によって何とか結果を出してくるというのが現実的なところではないか?
Ferrari F138
ドライバーは既に4年連続となったフェルナンド・アロンソとフェリッペ・マッサのコンビ。昨年の後半戦で見せたマッサ の速さが維持されるとすれば、チーム戦として期待できるところもある。
もちろんアロンソの能力は折り紙つき。問題はマシンパッケージのダメさ加減にかかっている。

BマクラーレンMP4-28・メルセデス
No.5ジェンソン・バトン、No.6セルジオ・ペレス

昨年 最も早かったマシンとドライバーは?と聞かれたら間違いなくマクラーレンのハミルトンと答えるだろう。予選での速さと安定性は抜群だったのだが、信頼性に泣いたシーズンだった。
今年 のマシンも昨年型と同じく「美しい」マシンに仕上がった。特にノーズコーンの縦方向の細さは芸術的で、全チーム中最も複雑な形状のフロントウィングも健在。さらに今年はフェラーリと同じくフロントにプルロッドを採用してきた。このプルロッド採用はおそらくノーズコーンの空力を重視したものと思われる。実は今年のマクラーレンは段差ノーズを採用しているのだが、これにカバーをつけているため一見段差はわからない。
マシン後端の絞り込みと高いサイドポンツーンも昨年型と同様で、ここはキープコンセプト。リアの気流制御は一番進んでいるのではないだろうか?
キーとなるのはやはりフロントサスの形状変更になるだろう。プルロッドと言いながらも細いモノコックのためロールセンターは高めになると思われ、これによってフロントの追従性を損なわなければよいが・・・。
いずれにしても「美しいマシンは早い」の通説通り、今年も速さを維持するのは間違いない。問題は昨年も課題だった信頼性だろう。「ガラスのマシン」の汚名返上をしない限りチャンピオンには遠いと言わざるを得ない。
McLaren MP4-28 Mercedes
ドライバーはもはや円熟の極みを見せるジェンソン・バトンとザウバーから移籍のセルジオ・ペレス。
ペレスがこのマシンの速さに慣れるまでどのくらいかかるか?が決め手と思われる。もし、ペレスが呑み込みの早いドライバーであるならば、昨年のルイス・ハミルトン の速さを受け継ぐはずだ。
そして、チャンピオンをもう一度獲得するには最後のチャンスと言ってもいいバトンは、取りこぼしさえなければ必ずチャンプ争いに絡むはずだ。「気が付けばバトン」という図式は今年も健在のはずだ。ベッテルの対抗はバトンの可能性が高いと言っておこう。

Cロータス・ルノーE21
No.7キミ・ライコネン、No.8ロマン・グロージャン

2012年、段差ノーズによってマシンが醜くなった中で、ロータスルノー のマシンは段差ノーズでありながら美しいマシンだった。そしてそのパフォーマンスも素晴らしく、速さではマクラーレン、レッドブルに次ぐ3番手にいたと言っても過言ではないだろう。チーム戦略の失敗や、グロージャンのラフな特攻攻撃さえなければ、コンストラクターズ3位も夢ではなかっただろうし、グロージャンもライコネンも勝利数を増やすことができたはずだ。
もちろん2013年マシンもキープコンセプトで登場!これは基本設計が良かったことに他ならない。それを熟成させたうえで、さらに新たな空力デバイスとして、受動的ダブルDRSを導入してきた。おそらく気流の流速によって自然制御される翼端板開口を持っているはずで、これが効果を発揮した場合は一気に開幕ダッシュもあり得る。
サスペンションのレイアウトも昨年型をほぼ踏襲しており、プッシュロッド付け根もフロントアッパーウィッシュボーンと近い高さにある。その分、キャンバー角は他チームより大きめで直進安定性と回答性の両立を狙っているのだろう。
サイドポンツーン形状もトレンド通りの造りと言ってよく、無理がない。
意外なのは段差ノーズのままカバーをつけていないことで、これは「意味がないものはつけない」と明言していることからも昨年型のコンセプトに自信を持っていることがわかる。
おそらく今年はフェラーリが脱落してマクラーレン、レッドブルと共に「新3強」となるであろう。
Lotus Renault E21
ドライバーは2年目となるコンビ。キミ・ライコネンの 安定性は素晴らしく、昨年もシーズン終盤までゼロ勝でチャンピオン争いに絡む信頼度を見せた。今年は開幕からトップを狙ってくるに違いない。
グロージャンはさすがにGP2で2年連続トップドライバーだった 前歴通り速いのだが、「スカッドミサイル」と異名をとったラフなドライビングを何とかしなければシーズン中に首になってもおかしくない。ライコネンの 爪の垢を煎じて飲んでほしい。

DメルセデスAMG F1-W04
No.9ニコ・ロズベルグ、No.10ルイス・ハミルトン

昨年 は決勝の安定性がありながら予選でのパフォーマンス不足に泣いたメルセデス。シーズン序盤にロズベルグが初優勝できたのはラッキーだったと言わざるを得ない。実際のパフォーマンスはザウバーと互角程度でしかなかったというのが実力だろう。
新車のW04は昨年までの延長線上にあるコンサバなデザインながら、メルセデスらしくサイドポンツーン形状はUの字型で、後端の絞り込みも下へ向かって湾曲しているスタイル。
段差ノーズはカバーで覆われているが、そのカバー形状がノーズコーンと段差がついているのが他チームと異なる。ここはなめらかにつなぐべきだと思うのだが・・・。フロントロアアームはキールマウントからモノコックマウントに変えてきた。これは現在のF1トレンドを踏襲したものであり、その分ロールセンターは高めに変化した。
全体にマクラーレンに似た造形ということができるが、細部の処理が雑に見えるのは否めない。特にポンツーン後端とノーズ処理は開幕までに変更されるかもしれない
MercedesAMG F1-W04
ドライバーは4年目となるニコ・ロズベルグと新加入のルイス・ハミルトン。
この二人の仲の良さは折り紙つきなので、昨年までのようなマシンの熟成不足はないだろう。
但し若い二人なのでマシンセットアップ能力の方向性が違っていた場合はいつまでも熟成しないということもあり得る。まずは開幕数戦はマシンの素性を把握しながらのドライビングが重要となってくるはずだ。
いずれにしてもマクラーレン似のこのマシンをハミルトンが熟成するということになるので、素性さえ良ければトップ争いに返り咲くはずだ。

EザウバーC32・フェラーリ
No.11ニコ・ヒュルケンベルグ、No.12エスティバン・グティエレス

2013年シーズン の台風の目となった感のあるザウバー。開幕戦でライコネンが「ザウバーは速い」と宣言したことがまさに的中した形になった。昨年のプレビューでも「コンサバなこのマシンが意外に上位に食い込む」という予言は当たったことになる。
さて、現代F1では珍しく直線的 なデザインは健在となった2013年型C32は、コンサバながらサイドポンツーンに攻めたデザインを採用してきた。2010年のクビサのクラッシュにヒントを得たというサイドポンツーンは、なんとトレンドに逆らって大幅に細いポンツーンを採用してきた。もちろん衝突安全性を考慮した場合、ここまで補足できるという考えで前面投影面積を最小限にしたのだ。これによって気になるのが冷却系。開口が小さければその分冷却性能に影響が出るのは間違いなく、ここの信頼性確保が重要となってくるはずだ。しかしドラッグ減少の効果は高いはずで、この一歩先を行くデザインが吉と出るか凶と出るか?がカギとなる。下部のえぐ りが小さいのもザウバーの特徴で、これはキープコンセプト。もちろん昨年型の成功がベースにあるに違いない。
段差ノーズはトレンド通りカバーで覆われており、直線的な美しさが戻ってきた。
今年もこの中堅チームがグランプリを楽しませてくれるのだろうか?楽しみと言っておこう。
Sauber C32 Ferrari
ドライバーはなんと2枚チェンジ!フォースインディアから移籍のヒュルケンベルグと新人のグティエレス。
ペレスに続くメキシコ人ドライバーであるグティエレスは正直未知数。GP2では目立った成績は残していないし、昨年サードドライバーだったというだけの戦績。今年は勉強の年になるだろう。
ヒュルケンベルグは時折素晴らしいパフォーマンスを発揮するがムラがあるのは事実。昨年の二人ほどのドライバーパフォーマンスは望めないかもしれない。ツボにはまった時の速さで一気に初優勝という可能性がないわけではないが・・・
マシンの信頼性が安定していた場合は、やはり予選Q2常連でQ3進出が微妙、コンストラクターズ5位争いというところが妥当だろう。
サイドポンツーンの形状が効果を表した場合は一気に化ける気がするが、ドライバーの実力が未知数なので期待薄。

FフォースインディアVJM06・メルセデス
No.14ポール・ディレスタ、No.15未定


ハイスピードサーキットでは意外な速さを見せるこのチームだが、昨年はさらに中団に埋もれてしまった。 ドライバーラインナップからも期待はできなかったのだが、正直「地味に埋もれてしまった」感は強い。
そして今年のマシンもキープコンセプトで、昨年も一言で片付けた「雑」 さ加減が目立つ。特にリアセクションについては何も考えていないのではないか?と思われるほど特徴がない。エンジンカウル形状も何年も変わっていないような感じだし、フロントノーズ処理も全く特徴はない。
最近各チームが注目しているフロントサスペンションのレイアウトも、前世代的にプッシュロッド付け根が高い位置にマウントしていて、昨年型とほとんど同じ。これではパフォーマンスは期待できない。書くことがなさ過ぎて困るくらいのこのマシン、このままでは さらに下位に沈みそう
Force India VJM06
ドライバーラインナップは3年目のポール・ディ・レスタが決まっているが、もう一人が決まっていない。
昨年のメンバーも力不足の感が否めなかったが、今年はさらにヒュルケンベルグがいないということでとてもマシン熟成が進むと思えない。スーティルあたりをもう一度雇ったほうがいいのではないだろうか?
2月27日現在でもまだもう一人のドライバーが決まっていないこのチーム、私の予想通りスーティル復活はあるのだろうか?

GウィリアムズFW35・ルノー
No.16バストール・マルドナード、No.17バルテリ・ボッタス

昨年のプレビューで「期待できない」と書いたウィリアムズが、シーズン序盤に優勝したのには正直驚いた。しかしその後はずるずると後退、結局マシンの根本的なパフォーマンスはトップチームにかなわなかったというのが本音だろう。
今年のマシンは2月5日現在発表されていないが、このチームの特徴である堅実さを貫いた場合はやはり現在のポジションから上に行くことはできないだろう。
プライドを捨ててレッドブルのコピーでも作ってもらった方がよほどいいように思うのだが・・・
ということでウィリアムズの今シーズンマシンは全チーム中最後、2月20日に発表された。昨年型マシンから80%を新設計したというこのマシン、フロントノーズとサイドポット下部のえぐりが他チームとは一線を画しているが・・・正直「やっちまった」という醜いマシンに仕上がった。フロントノーズはお世辞にも空力的に優れているようには見えないし、サイドポットも他のチームより開口部が大きく、ドラッグが大きいこと間違いなし。中段争いがやっとではないか?
Williams FW35 Renault

ドライバーは 昨年から引き続きシートを獲得したパスペール・マルドナードと、サードドライバーから翔鶴のバルテリ・ボッタス。
ブルーノ・セナはやはり解雇された。マルドナードと比較しても遅いし信頼性はないセナの解雇は当然だろう。
ボッタスというドライバーは2011年GP3チャンピオン。昨年1年間のサードドライバー経験が生かせるかどうか?今年は勉強の年となる。
マルドナードの速さはムラがあるものの、予選でのパフォーマンスは素晴らしいものがあった。あとはマシン信頼性と暴れん坊の性格を抑え込めるか?にかかっている。昨年の優勝経験を生かし、マシン開発と決勝安定性を身に着けてくれればもっと期待できるはずだ。
いずれにしてもこのチームはマシン戦闘力があってこそ!信頼性の向上が全てと言えるだろう。

Hトロ・ロッソSTR8・ フェラーリ
No.16ダニエル・リチャルド、No.17ジャン・エリック・ベルニュ

昨年も一昨年もその前も期待はずれだった・・・。もうこの言葉で締めくくる以外にこのチームには失望しきりだ。
しかし、ドライバーをころころ変えるというお家騒動はやめたらしく、今年は昨年と同じドライバーラインナップで行くようだ。
今年のマシンもチャンピオンチームであるレッドブルの2012年モデルRB8と同じコンセプトで設計しており、速さは保証できるはず。但し、昨年型のレッドブルは決して最速マシンではなかったのはこのチームにとって不運かもしれない。
昨年型で絶不調だったダブルフロアコンセプトは捨て去り、よりレッドブルに近くなったのが唯一の好材料。フロントノーズも昨年までの雑さがなくなり、サスペンションのマウントアームも他チームと同じようなトレンドになった。
つまりコンサバなマシンでドライバーが同じという、ちょっと期待できる状況にやっと持ってこれたという状況だろう。これは新たに加入したジェームス・キーの存在も大きいのかもしれない。
段差ノーズはカバーで覆われているので、独特の極薄ノーズと相まってスマートな形状。ポンツーン後端の絞り込みもかなり攻めたデザインで、もしかしたら中団争いに返り咲くかもしれない。
Toro RossoSTR8 Ferrari
ドライバーは前述したとおり2名とも残留。但し、パフォーマンスに特筆すべきことがないのも事実で、マシン熟成能力もあまりない。
こういうチームこそトゥルーリやコバライネンなどのベテランを起用してマシンの開発に重点を置くべきだと思うのだが・・・。

Iケータハム・ルノーCT03
No.20シャルル・ピック、No.21ギド・ヴァン・デル・ガルデ

ケータハムは今年のマシンも結局何の特徴もないマシンになってしまった。強いてあげれば段差ノーズを隠していないところと、全く工夫をしていないリアウィングの翼端板くらいか?
モノコック断面は真四角でなんだか昔レイナード99Dみたいだし、サイドポンツーン後端下側も単純に絞り込んだだけに見える。これではせっかく昨年から搭載したレッドブルのギアボックス とルノーエンジンが生かせないのは必須。もしかしたらマルシアにも食われてしまうかもしれない。
いずれにしてもコメントすることが少なすぎるこのマシンがQ1を突破することは不可能に近いと言わざるを得ない。
CATEHAM CT03 Renault
ドライバーはマルシアから移籍のシャルル・ピックと新人のギド・ヴァン・デル・ガルデ。
ピックは2年目とはいえマルシアという弱小チームしか経験していないし、新人のガルデはGP2で2勝を挙げているものの力不足、経験不足は否めない。
ベテランドライバーを雇っておくほどお金がないのはわかるが、この二人ではマシンの熟成もままならないだろう。昨年も同じことを書いたが、このチームはもはや「色彩のカッコよさ」以外に見るべきことがなくなった。

JマルシアMR-03・マルシア
No.24マックス・チルトン、No.25ルイス・ラジア

今まで コンピューターシミュレーションのみでマシン設計をしていたマルシア も、ようやく風洞実験の重要さに気付いたらしい。しかし、マシンデザインというものを理解していないらしく、このマシンほど安っぽいF1マシンもないように思う。
サイドポンツーンは直線的で、下部は全然えぐりもなく絞り込みもない。不格好なサイドポンツーン開口部や何の工夫も見られないエンジンカウルは20世紀のF3000のようだ。
申し訳ないが褒めるべき点が何もないこのマシンは、今年もテールエンダーだろう。ライバル?のHRT亡き今となっては、このマシンよりも遅いマシンを探すのが困難だと思われる。
MarciaMR-03 Marcia
ドライバーは なんと新人のマックス・チルトンしか決まっていない。チルトンは2012年GP2シリーズ4位という実績を持つが、正直パフォーマンス不足、経験不足は否めない。このままではこのチーム、参加するだけになってしまうだろう。
2月に入ってようやくセカンドドライバーが決まった。その名はルイス・ラジア。GP2第2位の成績を持つが、正直このチームでは伸びないだろう。せめてベテランのグロックがパートナーだったら勉強と割り切ることもできただろうが・・・

新車未発表状態はウィリアムズだけとなった2月5日現在の予想をまとめてみよう。
・最もスピードを発揮するのはマクラーレンだろう。あとは信頼性の問題のみだが、安定性のバトンは必ずチャンプ争いに絡むだろう。
・レッドブルは今年も安定しているだろう。ベッテルのパフォーマンスも安定していて死角が見当たらない。
・ロータスは3番手チームに躍進することは間違いないと思われる、ライコネンは確実にランキング3位あたりに食い込むはず。
・フェラーリはアロンソのパフォーマンスに応えられずに失速の可能性が高いだろう。
・メルセデスGPの熟成次第ではハミルトンとロズベルグが大化けする可能性がある。今年の大穴と言っていいだろう。
・ザウバーは昨年の堅調さを維持すると思われるが、ドライバーの力量不足で中団から抜け出せないかもしれない。
・ウィリアムズ、フォースインディア、トロロッソの中団3チームの中で、脱出の可能性があるのはウィリアムズだろう。
・マルシアの最下位はチャンピオン争いよりも確実な予想と言えるだろう。
ということで2月20日にウィリアムズの新車発表が行われたところで推察しても大勢に影響はなく、逆にウィリアムズは中団脱出がほぼなくなったというのがいい線だろう。

注目の開幕戦は3月17日メルボルンで迎える。 現在第10戦が未定となっているが、カレンダー落ちしたバレンシアでのヨーロッパGPかトルコGPが開催される可能性がある。また、2012年にカレンダー落ちしていたハンガリーGPが今年は復活した。
全体にカレンダーの変更が少ないのが特徴で、バレンシアが落ちた分は日程が繰り上がり、日本GPを3連休に開催するために韓国と入れ替えた程度。
従って 毎周開催は開幕戦オーストラリアと第2戦マレーシア、第3戦中国と第4戦バーレーン、第12戦ベルギーと第13戦イタリア、第15戦韓国と第16戦日本、第17戦インドと第18戦アブダビ、第19戦アメリカと最終戦ブラジルの6回。昨年と同じきつい日程と なっている。逆に恒例の夏休みが第11戦ハンガリーと第12戦ベルギーの間に4週間取ってある。
開幕戦 オーストラリアGP 3月17日
第2戦 マレーシアGP 3月24日
第3戦 中国GP 4月14日
第4戦 バーレーンGP 4月21日
第5戦 スペインGP 5月12日
第6戦 モナコGP 5月26日
第7戦 カナダGP 6月9日
第8戦 イギリスGP 6月30日
第9戦 ドイツGP 7月7日
第10戦 未定
第11戦 ハンガリーGP 7月28日
第12戦 ベルギーGP 9月1日
第13戦 イタリアGP 9月8日
第14戦 シンガポールGP 9月22日
第15戦 韓国GP 10月6日
第16戦 日本GP 10月13日
第17戦 インドGP 10月27日
第18戦 アブダビGP 11月3日
第19戦 アメリカGP 11月17日
最終戦 ブラジルGP 11月24日

さて予想の総括!
意外と 開幕ダッシュは フェラーリなのではないかと予想。これはアロンソのシーズン前セットアップによるところが大きい。追うのはマクラーレンの2台。バトンは上位にコツコツと入賞してひたひたと追うパターン。レッドブル はマシンの初期トラブルに悩むがヨーロッパラウンドに入ると強さを発揮。逆に第5戦あたりからフェラーリは失速する。
ロータスはマクラーレンの後ろに常にいるというパフォーマンスで安定してポイントを獲得し、ヨーロッパラウンドからはマクラーレン、レッドブル、ロータスの三つ巴に発展する。
大穴のメルセデスは開幕3連戦は全滅。第4戦あたりから徐々にパフォーマンスが向上して、シーズン終盤には優勝争いができるポジションになるが時すでに遅し。コンストラクターズ4位の座をフェラーリと争う。
チャンプ争いはベッテル 、バトン、ライコネンの三つ巴で、アロンソ、ハミルトン、ウェーバーが次点という形になる。但しメルセデスが大化けした場合はハミルトンとロズベルグが一気に抜け出す可能性もある。
いずれにしても上位5チームのマシンの性能差はあまりないはずで、ザウバーを含めた6チームすべてに優勝のチャンスがあるはずだ。
中団争いではトロロッソに注目してみたいが、ドライバーパフォーマンス的にはマルドナードに及ばないだろう。ザウバーのパフォーマンスがどちらに転ぶか?によっても中団争いは大きくひっくり返る。

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