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□◆□◆ブラッディー講座 特別編□◆□◆

F-1Grand Prix2017 Pre View

1、レギュレーション
2017年は 車体に関するレギュレーションが大きく変わった。文字通り車体は「大きく」なる。
これはコーナーリングスピードを上げることでラップタイムを揚げてエキサイティングにしようという試みだが、かつて1994年のアイルトン・セナの事故死をきっかけにダウンフォースを減らしてゆく方向でレギュレーションを変えてきた歴史からすれば「改悪」になるかもしれない。
ダウンフォースが増えればドライバーの身体的負担は増加し、コーナーリング中のちょっとした挙動変化が事故につながる恐れもあるからだ。
反面、エンジンのテクニカルレギュレーション、タイヤレギュレーションなどに変更はない。
スポーティングレギュレーションにも大きな変更はなく、セイフティーカー後のリスタートがスタンディングになることくらい。
もちろん予選フォーマットに2016年序盤のあの最悪なレギュレーションは採用されない。

<テクニカルレギュレーション>
@空力関係、車体関係
前述のとおり車体に関するレギュレーションは大きく変わった。
・フロントウィング幅が1650o→1800mmに拡大
・フロントノーズ先端部の延長とそれに伴うウィング後退角の付加
・フロントトレッドを1800o→2000oに拡大
・フロントタイヤ幅を245mm→305mmに拡大
・サイドポンツーン最大幅を1400o→1600oに拡大
・リアタイヤ幅を325o→405oへ拡大
・リアウィング幅を750o→950oへ拡大
・リアウィング後端部の延長とそれに伴うリアウィング翼端板に後退角の付加
・リアウィング高さを950o→800oに縮小
・リアディフューザー立ち上げ位置をリアホイールセンターから175mm前方まで許可(つまりより前方から立ち上がる)
・リアディフューザー高さを125o→175oへ拡大
・リアディフューザー幅を1000o→1050oに拡大
・最低重量を702s→722sへ増加
つまり、ナロートレッド化された2016年までのレギュレーションになる前である1996年ごろのディメンジョンに近い。
タイヤ幅の大型化もかつてのターボF1時代並みの大きさであり、間違いなくコーナーリングスピードは増加する。
反面、リアウィングの高さ規制でドラッグは減少し、ストレートスピードは増加する可能性が高い。
さらに最低重量の引き上げでブレーキに対する負担はさらに増すことになる。
総合すると、いかにブレーキに負担を掛けずにコーナーリングスピードにつなげるか?そしてコーナーリングスピードに追随するメカニカルグリップの優れたサスペンションセッティングに持ってゆけるか?が鍵になる。
なお、新車発表の段階になって全チームがかつて採用されていたシャークフィンを採用しているところが特徴となった。これはリアウィング高さが低く制限されたことにより、エンジン排気とボディからの乱気流影響が大きくなることが予想されるため。リアウィングへの気流制御にシャークフィンで車体方向の整流しようということだろう。

<スポーティングレギュレーション>
@セイフティーカー解除後のスタート
セイフティーカー解除後はローリングスタートだったが、これがスタンディングスタートに変更される。

Aヘルメットデザイン
2016年は禁止されていたヘルメットデザインのシーズン中の変更が、2017年は1回だけ認められる。

Bエンジン使用数制限
シーズンを通じて使用できるエンジンは4基に制限される。なお、トークン制による開発制限は撤廃される。
但し、エンジンエレメント交換によるペナルティは1基ごとに課せられる。これによって一気に何台ものエンジンを交換してスペア台数を稼ぐことが出来なくなる。

2、マシン
今年のマシンはレギュレーションの大幅変更で昨年のマシンとの差が大きすぎる状況になった。ということはマシンの造形で早さを判断するのが非常に難しい。
ここ20年で最も大きいと言えるほどの車体レギュレーション変更はどういう結果を生むのか?大きな車体レギュレーション変更は、下剋上を生むことも多いため興味は尽きない!

@メルセデスAMG F1-W08
No.44ルイス・ハミルトン
No.77バルテリ・ボッタス

3年連続で「クラスの違う速さ」を見せつけたメルセデス。下馬評通りダブルタイトルを獲得した。 しかし、チャンピオンを獲得したニコ・ロズベルグがシーズン終了後に電撃引退!ストーブリーグの大きな話題となった。
ここ3年間「コンサバなマシン」 で確実にチャンピオンを獲得してきたメルセデスは、車体関係のディメンジョンが大きく変わった今シーズンも、やっぱりコンサバに仕上げてきたと言ってもいいだろう。
もちろんレギュレーションに合わせて大きくマシンは変わっているのだが、昨年のマシンのフロントとリアのウィングを変えて、幅広いサスを追加したような形という感じ。
特徴的なのは他チームと異なりシャークフィンがないことと、テスト走行時に試験的に[Tウィング」と呼ばれるリアウィング前の小型ウィングが装着されていたこと。いずれシャークフィンとTウィングを合体させたようなものを装着してくると思われる。
サイドポンツーンはさらに小さくスリムになった。特にリアサスペンション手前のでっぱりの少なさは、リアウィング前の気流を極力稼ごうという意図があると思われる。
バージボードが意外と小さく、逆にポンツーン外周のサブボードが大きいのも特徴だが、ウィングエレメントは他チームほど複雑な造形をしていない。これはメカニカルグリップが相当良いという証拠だと思われる。
元々フロントオーバーハングが小さい車だったのだが、レギュレーション変更でノーズを前に出す必要が出てしまった。なのに昨年型と似たような造形に見えるのはモノコックが上下方向に細いため。プッシュロッド高さとアッパーウィッシュボーンの高さにあまり差がないのもこのクルマの特徴。よってフロントのサスペンションはアッパーアームとロアアームがほぼ平行になっており、この辺のアプローチも他チームとは異なる
いずれにしても大きく失敗するようなことは見当たらない。但し、新しいレギュレーションによって他チームが新たな「速さの方程式」を見出してこないとも限らない。その場合、このコンサバなマシンは一気に中団に沈む可能性もなくはない
MercedesAMG F1-W08
ドライバーは3度のワールドチャンピオンを獲得したルイス・ハミルトンと、ウィリアムズから電撃移籍のバルテリ・ボッタス。
トップチームのシートを得たボッタスは今年が正念場となるだろう。このところ表彰台からも遠ざかっているので、果たして感覚を取り戻すことができるか?
ハミルトンはもはや円熟の速さと言えるだろう。マシンに絶対的アドバンテージがなかったとしても速さは変わらないだろう。
思いがけずボッタスがハミルトンを凌駕する速さを見せたりすると、同士討ち的な事態にならないとも限らない。

AレッドブルRB13・TAGホイヤー
No.3ダニエル・リカルド、No.33マックス・フェルスタッペン

昨年のシーズン後半はまさに「レッドブル旋風」と言えた。いよいよルノーエンジン が完全復活に近くなり、パワーもフェラーリに引けを取らないようになった。シーズン途中でのマックス・フェルスタッペンの加入がチームに勢いをもたらしたことも大きい。
さて、バルセロナテスト直前に発表されたニューマシンは基本的に昨年型の正常進化版と言えるだろう。エイドリアン・ニューウェイが第1線に復帰して作成したマシンにしては、コンサバなスタイルと言える。
しかしプッシュロッド付け根から一気にドロップダウンされるノーズの形状やアップスィープされたフラットボトムなどの昨年型の独走性は受け継いでいる。
フロントサスのプッシュロッド付け根が全チーム中最も高く、アッパーアームとの高さの差が際立つスタイルも特徴的。
そしてこのマシン最大の特徴はエアボックスの大きさ。これはルノーエンジンの吸気改善を狙っているようにも思われる。反面このエアボックスの大きさは低くマウントされたリアウィングに影響してしまうと思われ、それを補うためにサイドポンツーン上部の絞り込みは極端になっている。今年復活したシャークフィンがあるために、ボディ中央部を境に左右の気流を独立させようという試みかもしれない。
確実に進化し続けているルノーエンジンと共に、今年は一気にトップランナーに返り咲くかもしれない。
Red-Bull RB13 TAG Heuer

ドライバーは昨年後半と全く同じ2人。ダニエル・リカルドと マックス・フェルスタッペン。弱冠18歳のフェルスタッペンの痛快な走りは、メルセデスの連戦連勝となったシーズンを盛り上げたが、今年も思い切りの良いドライビングには期待が持てる。
リカルドは フェルスタッペンの陰に隠れることなく存在をアピールしており、2人がお互いの良さを引き出す戦略などを取ってトップ争いをかき回すことが出来たら一気にフロントランナー返り咲きも期待できる。
ルノーエンジンの信頼性と速さが台頭してきた今、台風の目となるのはこのチームだろう。

BフェラーリSF70h
No.5セバスチャン・ベッテル、No.7キミ・ライコネン

昨年 は大きく変化させたマシンでやる気を見せたと思われたフェラーリだったが、実際にシーズンに入ってみるとテストの好調は鳴りを潜めてしまった。エンジンの優位性で序盤はレッドブルと互角の戦いを見せたが、ルノーエンジンの熟成が進んだ後半戦は、完全に3番目のチームとなってしまった。未勝利のシーズンと言うのも当たり前のこととなってしまった感もある。
今年のマシンはレギュレーション変更を見据えてシーズン途中から開発していたと思われ、かなり「攻めた」デザインになっている。
特にサイドポンツーンの形状は他チームと一線を画すデザインと言ってもいいだろう。吸気口は薄く広く高くなっており、これは冷却系をかなり前方に集約してポンツーン後方の絞り込みをより細くすることと関係がありそうだ。そのおかげでリアサスペンション手前はモノコックと同じくらいの細さまでサイドポンツーンが絞り込まれている。
さらにメルセデスが試験的に使用しているTウィングも採用しており、今年のトレンドがリアの気流制御にあると見込んでいると思われる。
反面、フロントはほぼ昨年型のままという造形が特徴で、アッパーアーム位置よりもより高い付け根からプッシュロッドが出ている。なのにロアアームとアッパーアームは平行に配置されており、これはモノコックがかなり高さを持っていることが予想される。
つまりフロントのメカニカルグリップがこのディメンジョンの方が今年のレギュレーションに合っている場合は、メルセデスを一気に食うことも可能だということ。フロントウィングエレメントもかなり攻めた設計になっており、薄く造形されたフロントノーズと共にトレンドとなるのであろうか?
Ferrari SF70h
ドライバーは4年目のキミ・ライコネンと、3年目のセバスチャン・ベッテル。
ライコネンはおそらく今年を最後に引退するのではないかと予測される。つまり今年 は何が何でもチャンプを取りたいはずだ。しかし、チームのナンバーワンはベッテルであるというのは事実。昨年はベッテルと互角の戦いを見せたライコネンだが、序盤でベッテルに大差をつけることが出来ればチームナンバーワン扱いも可能なはずだ。
ベッテルは おそらく来年を見越した戦いをしてくるはずだ。レギュレーション大変更の年にはベッテルのようなマシンセッティング能力の長けたドライバーがいるチームは強いはず。
開幕戦〜第3戦でフロントローへ食い込む速さがあれば、かつての栄光を取り戻すことができるはずだ。

CフォースインディアVJM10・メルセデス
No.11セルジオ・ペレス、No.31エステバン・オコン


昨年のフォースインディアは躍進と言っても良い成績を残した。シーズン前に「何の特徴のないマシン」と酷評したことを謝らねばなるまい。
唯一自己主張していた鼻孔ノーズが何の役割を果たすのかわからないが、今年もこの鼻孔ノーズを採用してきたところを見ると、どうやらモノコック内に何らかの気流を通して後方に導いているのであろう。
今年のマシンは昨年の発展型。鼻孔ノーズとアリクイノーズを合体させたようなノーズ形状が特徴的だが、それ以外でも独自のアプローチが目立つマシンになっている。
まず、フロントプッシュロッド付け根が他チームより高い位置にあり、その影響でモノコックに段差がある。モノコックはメルセデス流に薄くなっており、結果的にアッパーアームとロアアームはの上下位置は平行ではなく付け根部分が狭く、ハブ部分が広くなっている。
サイドポンツーンは「昨年型と同じ?」と思われるほどの形状で、リアの気流制御にあまり気を使っているようには思えないが、絞り込みは元々小さいほうなので特に問題はないだろう。
今までストレートスピードが取り柄だったこのチームだが、今回のフロントサスのディメンジョンはフェラーリに近く、コーナーでの姿勢制御がうまく行った場合はメルセデスエンジン搭載と言うこともあって本家メルセデスに肉薄できるかもしれない。
Force India VJM10 Mercedes
ドライバーラインナップは 久しぶりに入れ替わりとなった。4年目を迎えるペレスは今年が正念場!悪名高いドライビングは鳴りを潜めつつあるが、チーム内でのいざこざが絶えなかったのも事実。相方が2年目のオコンなので負けるわけにはいかないだろう。
正直、マシンが速くなったとしてもドライバーがちょっと・・・。ヒュルケンベルグだったらこのマシンがQ3常連になることも可能だと思うのだが。

DウィリアムズFW40・ メルセデス
No.19フェリペ・マッサ、No.18ランス・ストロール

2014年、2015年とかつての栄光を取り戻しかかったウィリアムズ。時代のトレンドであるショートノーズ とコンパクトなオーバーハングはウィリアムズが先鞭を告げたものだったが、2016年は結局中団に沈むことになってしまった。一度成功するとそのトレンドをずっと引っ張ってしまう悪い癖が出たような気がする。
では2017年マシンは?というと、またまたキープコンセプトを行ってしまった感がある。本来FW39となるはずだったマシンは、チーム結成40周年記念と言うことでFW40と名付けられた。マシンの発表が全チームの先陣を切ったことからも気合は十分!
しかし・・・発表されたマシンは結局FW38を今年のレギュレーションに合わせただけ?という感じ。本当に開発したんだろうか?
サイドポンツーンも他チームがリアウィングへの気流を考慮した攻めた絞り込みにしているのに比べると甘いし、ノーズ形状も昨年型のままという感じ。
但し、フロントサスのプッシュロッド付け根の高さはかなり低く、正面から見るとアッパーアームとほぼ同じ高さにあるように見える。このアプローチはメルセデスに近く、フロントのトレッドが広がったことによるプッシュロッド長さの設計自由度を生かしているのかもしれない。
路面にサスを押さえつける力の角度が浅くなることでコーナーでの姿勢変化によるメカニカルグリップロスを減らす手法だとすると当たったらでかい!
他チームとは異なるフロントディメンジョンを重視してきたことはなかなか良いかもしれないWilliams FW40 Mercedes

ドライバーは ロズベルグ引退で一気に予定が変わってしまった。引退を発表していたマッサが、ボッタスのメルセデス移籍で急きょ引退を取りやめ!こんなことはF1史上初かも!
チームメイトは カナダの億万長者の息子でヨーロッパF3チャンピオンのランス・ストロール。金持ちでシートを射止めたわけではなく、実力も十分と言えるドライバーではある。
ただ、セッティングが上手いとは言えないマッサとのコンビなので、今年は勉強の年でしかないかもしれない。
重要なのは一度引退を決意したマッサのモチベーションの維持ではないだろうか?

EマクラーレンMCL32・ホンダ
No.14フェルナンド・アロンソ 、No.2ストフェル・バンドーン

第4期ホンダF1プロジェクトも3年目に入り、今年こそは結果が求められるシーズンとなった。
しかしかつての盟友、マクラーレンではロン・デニスが引退。マシン名称もMP4の文字が36年ぶりに外れることとなった。
昨年型MP4-31は期待通りとは言えないまでも、確実に進化を遂げたマシンであったというのは間違いないだろう。Q3へ進出することも珍しくはなくなった。ただ、フォースインディアと争っている状況はまだまだと言ったところ。
今年のマシンは昨年型のイメージが全くないと言っても過言ではない。つまりかなり攻め込んだマシンとなった。特徴的なのはまずフロントサスの上下アームの距離。極端に狭く作ってあり、その分プッシュロットの角度もかなりついている。メルセデスとは対照的な造形になったと言える。これはコーナでのターンイン時にはタイヤを酷使するはずなのだが、今年のレギュレーションはタイヤ幅が増加しており、これを逆用したのだともいえる。
そしてバージボードもかなり独創的。これはトレッド幅が広がったのを最大限利用したのではないだろうか?側方気流制御に着眼したチームがあまりないのと対照的でもある。
フロントウィングエレメントも全チーム中最も複雑なのも特徴。
但し、リアの造形に関しては全く攻め込んでいないとも言える。ポンツーンの新アイデアはなく、絞り込みもあまり攻め込んでいない。ということはやはりホンダエンジンの冷却系はあまり攻め込めないということなのか?
結局このチームの行く末はホンダエンジンの完成度と言うのは過去2年と同じということになるのだろうか。
McLaren MP4-31 Honda
ドライバーは ジェンソン・バトンが活動休止を宣言し、昨年1戦のみピンチヒッターとして起用されたストフェル・バンドーンが正規ドライバーに昇格。
バンドーンはその1戦のみでマクラーレンホンダに初ポイントをもたらしており、安定性は抜群!ドライバーラインナップに死角はない。
フェルナンド・アロンソは2回のチャンピオン経験を感じさせる走りを昨年も披露しており、要は「走れるクルマ」があれば一気にそのセッティング能力 でトップランナーになれるはず
ルノーも エンジン開発が進んでいる今年、ホンダエンジンの出来栄えがこのチームの将来を左右するだろう。エンジン差がなかったらトップチームであることは間違いないのだから。

Fトロ・ロッソSTR12・ルノー
No.26ダニエル・クビアト、No.55カルロス・サインツJr

昨年のトロロッソは、型落ちのフェラーリエンジンを搭載したこともあってパフォーマンスはかなり低下してしまったと言えるだろう。
さらに本家レッドブルのお家騒動に巻き込まれて、フェルスタッペンを召し上げられるという不遇にも遭遇してしまった。
それに奮起して本家を食おうというのか?今年は再びルノーエンジンを再び獲得し、さらにマシンは本家レッドブルとの決別を図るデザインでデビューしてきた。
簡単に言えばメルセデスとレッドブルのいいところ取りのようなスタイルが特徴のSTR12は、間違いなく今年のニューマシンの中で「カッコいい」スタイルに仕上がっている。
メルセデスのリアセクションに酷似しているリアカウルとサイドポンツーンには、否定すべき造形は見当たらない。さらにフロントセクションはレッドブルの持つ高いプッシュロッド位置とサスペンション高さを持っている。ノーズ形状はメルセデス流。要は「失敗しそうにない」のだ。
但し、反対に言えば「大きな成功もない」ようにも見えるのが不安要素。結果的に中団に沈まなければいいのだが・・・
ルノーエンジン搭載車も3チームになり、開発の相互作用も期待できるので、今年は意外に返り咲くかもしれない。
Toro RossoSTR12 Renault
ドライバーは昨年途中に電撃トレードとなってしまったクビアトと、元々在籍していたサインツが2人とも残留。
この二人、良くも悪くも「目立たない」。つまり堅いところにいつもいるのだが、ここ一発がない。
エンジンがルノーに代わったことで、レッドブルからのフィードバックも得られる今年こそ勝負となるだろう。
エンジンの出来栄え次第ではウィリアムズあたりとはいい勝負ができるかもしれない

Gハース・フェラーリVF17
No.8ロマン・グロージャン、No.20ケビン・マグヌッセン

昨年デビューしたアメリカの名門ハース。前評判通り前半戦は「ハース旋風」を巻き起こした。
ダラーラ製シャーシとフェラーリのセミワークスエンジンと言うパッケージなので、当然と言えば当然ではあるが、それでも前評判通りの速さが発揮できたというのは称賛に値する。
但し、シーズン後半に他チームの伸びに追随できなくなってしまっていたのも事実。今年はシーズン中の開発スピードが課題となるだろう。
さて、今年のマシンは一言でいえば独創性にあふれるマシンと言える。
ノーズ周辺の処理はウィリアムズ流でここ数年のトレンド通り。サスペンションの形状や相対位置はフォースインディア流。サイドポンツーンは最近流行の上面絞りではなく、下端を絞り込んでディフューザー効果を上げようとする手法。エアボックスは小さ目でメルセデスとは全く逆のアプローチになっている。
つまりフロントに関しては各チームのいいところを採用し、リアに関しては上面も下面もどちらも同じように絞ってひし形断面になるように造形している。
つまりディフューザー効果を最大に狙ったリアの造形がこのマシンの最大の特徴で、これが今回の車体レギュレーションの解だとすると、一気にこのチームが本家フェラーリより上に行く可能性もあるということ。フェラーリがハリネズミのようなマシンを作ってきたのに比べて、潔くマシンのコンセプトを決めているところが好ましい。
いずれにしても現在「第3位」のフェラーリエンジンがメルセデスと互角のパワーを発揮することが条件ではあるが・・・
HERS VF16 Ferarri
ドライバーは 昨シーズン序盤にハース旋風を巻き起こしたグロージャンが残留。チームメイトにはルノーからケビン・マグヌッセンが移籍してきた。案の定グティエレスは1年でクビとなってしまった。
参戦初年でのあの成績を考えると今年も期待してしまうが、シーズン終盤になってちょっと失速したのも事実。
このままQ2常連を維持するにはグロージャンのセットアップ能力に負うところが大きいだろう。

HルノーR.S.17
No.27ニコ・ヒュルケンベルグ、No.30ジュリオン・パーマー

昨年復活したルノーワークス。さすがに経験の浅いドライバーだったこともあり、序盤戦はテールエンダーに近い成績しか残せなかった。
しかし鈴鹿で私の目の前で見せたパフォーマンスはかなりのモノ。結果的にマノーとザウバーを抑えてのコンストラクターズ9位を守ることが出来た。
さて、今年のマシンは?と言うと、一言で言うなら「手堅い」のではないだろうか?要は時代のトレンドをそのまま取り入れたマシンと言えると思う。
つまり特徴がなさ過ぎてコメントできないのが本音。
強いてあげるならば、サイドポンツーンは全チーム中最少ではないかということ。ということは今年大きく変わったリアウィング規定に合わせてリアの空力に力を入れたデザインではないかと思うのだ。
昨シーズンの終盤戦にようやく安定したパワーが出るようになったルノーエンジンなので、今年はウィリアムズと拮抗した戦いができるならば期待は持てるはず。
Renault R.S.17
ドライバーはマグヌッセンが移籍して、ヒュルケンベルグが加入。パーマーの方が終盤戦で安定していたことを考えると、最良の選択と言えるだろう。
特にヒュルケンベルグはフォースインディアをあれだけのチームに押し上げた立役者なので、パーマーの若いながらも安定した走りと共に、来年に向けたきっかけを作れるように思われる。
新レギュレーションにまだ慣れていない序盤戦、Q2に常連として出るようになれれば面白いシーズンになると思うのだが・・・。

IザウバーC36・フェラーリ
No.9マーカス・エリクソン、No.94パスカル・ウェーレイン

2012年からどんどん坂を転がり落ちて、ついに2016年はマノーにまで追い越されそうになったこのチーム。 かろうじてブラジルGPでナッセがポイント獲得してコンストラクターズ最下位を免れることとなった。
要はドライバーの実力不足とマシンの開発の開発能力不足は如何ともしがたいところがあるわけ。
ところが今年、なんとマシン発表はウィリアムズに次いで2番目、しかもウィリアムズがCG画像発表だったのに比較すれば実車をお披露目するという意味ではトップを切って発表するという意欲!昨年は発表が最後だったのに・・・
ではそのマシンの出来栄えを見ると・・・正直特徴がなさすぎるのでコメントのしようがない。フロントサスペンションはマクラーレンっぽいがサイドポンツーンはルノーっぽく、まあコンサバと言う言葉がぴったりくる感じ。従って躍進はあまり望めない・・・
Sauber C36 Ferrari
ドライバーは昨年活躍を見せたナッセが離脱。後輩に後塵を拝することもあったエリクソンがエースでは駄目だろう。クビでもいいと思うのだが・・・。
しかし、ザウバーを苦しめた元マノーのウェーレインが加入したのは朗報だろう。あのマノーをあれだけのチームに押し上げたウェーレインが、ここ数年錆びついたザウバーを蘇らせるかもしれない。
今年は最後尾でも2年後くらいを見越してウェーレインのチームにしてしまうという戦略もありだと思うのは私だけ?

JマノーMRT07・ メルセデス

昨年はテールエンダー 脱出を果たせたマノー!ウェーレインの痛快な走りは、ザウバーを最後まで苦しめた。実際、Q2進出を何度も果たしたのは素晴らしい戦績と言える。すでに2017年用のマシンは完成していたのだが・・・・金銭的な問題がチームを結局解散に追い込んでしまった・・・非常に残念ながら2017年シーズンにマノーは参戦しないこととなってしまった。

各チームの新車が全て揃い、2月27日から恒例のバルセロナテストが始まる。
ではテスト走行をする前に今年は予想をしてみることとしよう。バルセロナテスト後にコメントを追加するとして、現時点での予想は次の通り。

・メルセデスはやはり安定して速いだろう。エンジンパワー、空力安定性とも死角が感じられない
・レッドブルはルノーエンジンの信頼性と速さが鍵だが、メルセデスに次ぐ2番目は揺るがないはず。但し、トロロッソの速さに食われる可能性もある
・フェラーリはエンジンの熟成が鍵になるが、ボディワークははっきり言って下品であり、細かなエアロ調整はシーズン中も続けられるだろう。
・エンジン次第では本家フェラーリよりもハースが上に来る可能性がある
・ウィリアムズとザウバーにはあまり期待できそうな要素が見られない。特にザウバーはテールエンド確定か。
・台風の目はルノーとトロロッソ。どちらもルノーエンジンの出来栄え次第ではQ3争いの常連になるかもしれない。
・フォースインディアは昨年ほどの活躍が見込めない。良くてマクラーレンとのQ2トップ争い程度か?
・マクラーレンは今季も優勝することはないと思われる。但し、一度くらいは表彰台に上がれそう(昨年と全く同じコメント)

さて、バルセロナテストがいよいよ始まった。
予想通りメルセデスは安定の速さと信頼性を見せつけているが、フェラーリの好調さもなかなかのもの。この2チームが他チームより1.5秒〜2秒のアドバンテージを持っているという図式になっている。奇しくも「オーソドックスなメルセデス」と「革新狙いのフェラーリ]の2チームが飛び出したのが印象的。
続くのはレッドブルを中心とするルノー陣営。やはりワークスルノーの今季の速さは予想通りと言ったところ。
伸び悩んでいるのがマクラーレンとトロロッソ。特にマクラーレンはエンジン関係のトラブルにより思うように走行距離が稼げない。これは開幕失速が心配されるところ。
但し、テストの最速タイム比較だけでは長丁場のレースを占うのは難しいと言える。空力が一新された今シーズンで最も勝利のカギを握るのは「タイヤマネジメント」と言える。タイヤだけに頼らずにコーナーリングスピードを稼ぐマシンセットアップが重要だろう。

注目の開幕戦は例年通りメルボルンで迎える。昨年よりも1周遅い3月26日に決勝と言うスケジュールになった。今年は昨年 復活したドイツGPがまたまたカレンダー落ちし、全20戦で行われる。
また、昨年はヨーロッパGPとして開催されたアゼルバイジャンは、正式にアゼルバイジャンGPと名称変更された。昨年私が「アゼルバイジャンGPという名称でもよさそうなものだが・・・。 」と書いたのがFIAに届いたか?笑
第2戦と第3戦はスケジュールが入れ替わった以外は、昨年のカレンダーをほぼ踏襲している。
日本GPは例年通りの10月3連休となり、観戦がしやすいスケジュールになっている!
昨年よりも 連戦は減って4回。今年は第9戦オーストリアと第10戦イギリス、第12戦ベルギーと第13戦イタリア、第15戦マレーシアと第16戦日本、第17戦アメリカと第18戦メキシコの5回もある。
例によって夏休みが第11戦ハンガリーと第12戦ベルギーの間に4週間取ってある。
開幕戦 オーストラリアGP 3月26日
第2戦 中国GP 4月9日
第3戦 バーレーンGP 4月16日
第4戦 ロシアGP 4月30日
第5戦 スペインGP 5月14日
第6戦 モナコGP 5月28日
第7戦 カナダGP 6月11日
第8戦 アゼルバイジャンGP 6月25日
第9戦 オーストリアGP 7月9日
第10戦 イギリスGP 7月16日
第11戦 ハンガリーGP 7月30日
第12戦 ベルギーGP 8月27日
第13戦 イタリアGP 9月3日
第14戦 シンガポールGP 9月17日
第15戦 マレーシアGP 10月1日
第16戦 日本GP 10月8日
第17戦 アメリカGP 10月22日
第18戦 メキシコGP 10月29日
第19戦 ブラジルGP 11月12日
最終戦 アブダビGP 11月26日

さて予想の総括!
開幕ダッシュはフェラーリかもしれない!(昨年もこう書いた)
予想以上に「平べったい」フェラーリのマシンはタイムを稼ぐには良い方向に行っているようだ。但しエンジンパワー面ではハースとザウバーが若干沈み気味なところを見ると不安要素もある。
メルセデス とフェラーリのダッシュを横目で見ていたルノー勢がロシアGPでトップ争いに加わるだろう。レッドブルが真価を発揮しそうなのはモナコ〜アゼルバイジャンの3戦。ここで未勝利だとレッドブルにチャンプの目はない。
中団ではルノー、マクラーレン、フォースインディアが良い勝負となりそうだが、夏休み前のオーストリア、イギリスくらいまでにQ3常連が決まってくる気がする。
チャンピオン争い最有力候補はハミルトンであることは間違いないが、開幕から3戦までのフェラーリの成績次第ではベッテル、ライコネンにも可能性がある。
ただ、あえて「ブラッディー」としてはフェルスタッペンのチャンピオンと言うところを一押しにしたい。ルノーの進化とニューウェイの第1線復帰が、この最年少ドライバーを一気に押し上げる気がしてならない。

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